消 費・・・伸びは鈍化しているものの引き続き増加 ・ 豚肉の消費量については、最近伸び率は鈍化しているものの引き続き増加した。 平成元年度も同様の傾向で推移してきたものの、9月は前年が比較的高い水準に あったこと等から推定の出回り量は、前年を下回ったとみられる(表8)。 ・ 家計消費は減少傾向が続いたが平成元年度に入って若干増加ないし横ばいで推 移。 ・ 加工用需要は、近年の需要拡大の中心的役割を果たしてきているが、63年度以 降伸びが若干低下してきている。 表8 豚肉需給
年度年月 | 推定期首在庫 | 生 産 量 | 輸 入 量 | 推定期末在庫 | 推定出回り量 | |||||
数量 (トン) |
前年比(%) | 数量 (トン) |
前年比(%) | 数量 (トン) |
前年比(%) | 数量 (トン) |
前年比(%) | 数量 (トン) |
前年比(%) | |
61 62 63 |
65,450 37,295 46,399 |
124.4 57.0 124.4 |
1,090,559 1,114,455 1,103,906 |
99.9 102.2 99.1 |
204,743 290,442 338,724 |
107.6 141.9 116.6 |
37,295 46,399 60,440 |
57.0 124.4 130.3 |
1,323,457 1,395,793 1,428,589 |
104.3 105.5 102.3 |
63. 9 10 11 12 元. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 4〜9 |
54,444 52,328 55,951 58,649 59,958 62,364 62,471 60,440 59,394 65,191 68,404 68,196 67,837 - |
150.2 141.9 125.0 123.5 125.2 123.4 122.7 130.3 139.7 137.9 132.3 128.3 124.6 - |
91,180 97,980 101,088 103,307 88,828 86,932 97,910 89,771 91,990 88,882 84,798 89,924 90,376 535,741 |
99.0 94.8 102.0 97.6 100.7 96.0 102.0 95.4 105.9 103.3 102.1 103.6 99.1 101.5 |
30,704 34,143 36,823 29,653 20,831 19,278 26,478 18,389 34,432 34,856 28,338 28,745 24,839 169,597 |
117.3 97.9 111.6 109.6 121.7 105.7 172.7 102.6 133.2 104.8 89.7 89.3 80.9 98.9 |
52,328 55,951 58,649 59,958 62,364 62,471 60,440 59,394 65,191 68,404 68,196 67,837 63,680 - |
141.9 125.0 123.5 125.2 123.4 122.7 130.3 139.7 137.9 132.3 128.3 124.6 121.7 - |
124,000 128,500 135,214 131,650 107,253 106,103 126,419 109,206 120,625 120,524 113,344 119,028 119,371 702,098 |
105.4 98.6 104.5 99.4 104.5 97.9 109.2 94.3 111.9 104.9 100.1 101.1 96.3 101.2 |
資料:農林水産省「食肉流通統計」、大蔵省「日本貿易月表」、在庫量(通関済+国内産)は事業団調べ。 注:1) 推定出回り量=推定期首在庫+生産量+輸入量−推定期末在庫 2) 数量は部分肉ベース 生 産・・・低い伸び ・ 50年代後半は、計画生産の推進により安定的に推移してきたが、60年度は配合 飼料価格の相次ぐ値下げ等により生産が大幅に増加したものの、一転して61年度 は前年度をわずかに下回った。 ・ 62年度は、生産環境が良好であったこと、生産性の向上などを反映し増加した ものの、63年度は、前年並みの水準で推移した。 ・ 本年度に入っては若干の増加が続いていたものの9月は若干前年を下回った(表8)。 輸 入・・・本年度に入って前年を下回る水準 ・ 輸入は近年加工需要を主体に20万トン程度で推移してきたが、62年度から63年 度にかけて円高、加工用需要の増大等の影響もあり大幅に増加した(表8)。 ・ 本年度に入っても増加傾向で推移してきたが、7月以降9月までサルファメタジ ンの検出による台湾産の減少もあって前年同月比8割台にとどまっている(表8)。 価 格・・・概ね安定的に推移 ・ 卸売価格は近年、季節的な変動を伴いつつも概ね安定価格帯の範囲内で安定的 に推移してきた。 ・ 63年度前半は、一時期安定上位価格を超える等堅調に推移したが後半は、概ね 安定基準価格付近で推移し、平成元年1月は、安定基準価格を下回ったがその後 回復した。 ・ 本年度に入っても季節的に6月〜8月にかけては500円を上回って推移し、9月も 前年水準を2%上回る482円(東京市場)であったが、10月は前年水準を上回って いるものの430円台まで低下した。 飼養動向・・・おおむね前年並 以上のような需給動向等を反映して、平成元年8月1日現在の豚の飼養頭数は、1, 219万頭で前年同月に比べ1%増加した。このうち、子取り用めす豚頭数は120万7千 頭で前年同月に比べ1%減少した。 なお、1月から7月にかけての分娩母豚及び生産子豚頭数はそれぞれ前年同月並で 推移した(巻末資料参照)。
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