鶏卵


(1) 消費
 ゆるやかな増加からわずかな減少へ

・ 鶏卵消費は、61、62年度は、供給増による価格の低下とこれに伴う鶏卵利用の
 多様化から増加したが、63年度以降は消費水準が世界的にも最高水準にあること
 から微増にとどまった(63年度0.8%増、元年度0.6%増)。

・ 2年1月以降は、前年をわずかに下回る水準で推移しており、10月には対前年同
 月比100.6%と今年初めて前年水準を上回った(4〜10月前年同期比98.9%)。

・ 全消費量の約6割を占める家計消費量は、62年度は、小売価格の大幅な低下に
 より、前年度をわずかに上回る水準となった。しかし、63年8月以降、前年水準
 をおおむね下回って推移しており、9月も前年同月水準を割込んだ(前年同月比
 4.2%減)(図40)。

(2) 生産
 ゆるやかな増加から微減へ

・ 鶏卵の生産は、61、62年度は配合飼料価格の引下げ、鶏卵価格の回復等により
 急増したが、63、元年度は、鶏卵価格の低下もあってゆるやかな増加にとどまっ
 た(63年度0.3%増、元年度0.6%増)。しかし、2年1月以降は、飼料の値上げ等
 もあって前年を下回って推移してきたが、10月はわずかではあるが前年同月を上
 回った(前年同月比100.6%)(図41)。

・ なお、採卵用ひなの出荷羽数は、62年度以降前年を下回って推移してきたが、
 10月は前年同期比104.1%とかなり増加した。11月及び12月はそれぞれ前年同月
 比1%及び2%の減少となる見通しである。

(3) 輸入
 わずか

・ 輸入は、卵黄、卵白等はあるものの、総消費量の1〜2%とわずかである(図42)。

(4) 価格
 回復傾向

・ 61年度に生産が急増したため、卸売価格は62年初め以降低下し、62年度は前年
 度を大幅に下回った。

・ その後も63年7月までは前年を下回る水準であったが、鶏卵生産量の減少等か
 ら8月以降前年を上回り、元年秋から年末にかけて極めて強含みで推移した。年
 度明け以降おおむね190円水準で推移してきたが9月以降は生産量の減少に季節的
 要因も加わって極めて堅調に推移している(9月266円/kg、10月262円/kg)
 (図43)。


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