国内畜産物需給の要約と10月の特徴

−牛乳・乳製品−　

　高い伸びを示していた生乳生産の伸び率は急速に低下し、8月以降はマイナスに。
一方、飲用需要は好天に恵まれ引き続き好調。

　この結果、乳製品生産の伸びは鈍化から減少へ。これを受けて畜産振興事業団は
バターの輸入・放出へ。しかし、引き続き適切な生乳の計画生産の実施が望まれる
ところ。

10月の特徴
・　生乳生産は3ヶ月連続して前年同月を下回る（前年同月比99.5％）。

・　飲用向け処理量は4.0％増と引き続き増加。また、乳製品向け処理量は9.1％の
　減少。

・　この結果、乳製品生産量は急減し（バター20.0％減、脱脂粉乳14.8％減）、価
　格は、バターが上昇し、脱粉も上昇傾向。

−牛　　　　肉−

　減少が続いていた国産牛肉の生産は、乳牛の生産が底を打ったこと等から下げど
まりから回復へ。価格は年度明けから弱含みで推移したものの、夏場に反発し、以
降堅調に推移。

　輸入牛肉の卸売価格は、やや弱含み。年明け以降大きく低下した子牛価格は落ち
着いた動き。

10月の特徴
・　生産量は前年同月比109.6％と横ばい。

・　推定出回り量は12.9％増と引き続き増加。

・　価格は、安定上位価格を付近で堅調に推移。

・　年明け以降低下していた和子牛価格は雄は反発。雌も前月に比べ上昇。乳雄
　子牛、ヌレ子は下げどまり。

−豚　　　　肉−

　わずかながら伸びを示していた生産も横ばいから下落に。年明け以降高水準で推
移した輸入も減少へ。昨年暮から強含みで推移してきた卸売価格は、9月以降下落。

10月の特徴
・　輸入は大きく前年割れ（前年同月比22.7％減）。

・　推定出回り量、生産ともおおむね前年並（前年同月比それぞれ1.8％増、1.3％
　減）。

・　在庫水準は67千トンに減少。

・　卸売価格は393円／kgと安定上位価格を下回る水準に低下。

−鶏　　　　肉−

　生産はおおむね横ばいで推移。輸入も伸びが鈍化。この結果、卸売価格は、かな
り回復。

10月の特徴
・　生産は前年同月比101.3％と増大。

・　輸入は前年同月比110.4％と増大。

・　推定出回り量は前年同月比102.6％と増大。

・　卸売価格は、255円／kgと堅調。

−鶏　　　　卵−

　鶏卵生産は、増加からわずかな減少へ。このため卸売価格は、高水準で安定的に
推移。

10月の特徴
・　生産は2年度に入って初めて前年同月を上回る（前年同月比0.6％増）。

・　卸売価格は262円／kgと堅調。

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