豚肉


(1) 消費
 伸びは鈍化はしているものの引き続き増加

・ 豚肉の消費量は、最近伸び率は鈍化しているものの、引き続き増加している。

・ 平成元年度も約145万トンと前年を上回ったものの、伸び率は1.2%増と鈍化し
 た。

・ 本年に入り、3月を除きいずれの月も前年水準を上回っており、豚肉消費は比
 較的堅調に推移している(図20)。

・ 家計消費は、近年減少傾向が続いたが、平成元年度はわずかながら前年度水準
 を上回った(前年度比0.7%増(図21))。

・ 加工用需要は、近年伸び率は鈍化しているものの需要拡大の中心的役割を果た
 してきており、元年度も前年度比2.0%増と、消費の伸びに貢献した(図21)。

(2) 生産
 低い伸び

・ 60年度以降、110万トンを若干上回る水準で安定的に推移しており、平成元年
 度は、前年度比1.2%増の112万トンとなった。

・ 2年度に入ってもほぼ前年と同水準(5月対前年同月比0.9%減)で推移してい
 る(図22)。

(3) 輸入
 元年秋から再び増加へ

・ 輸入は、62年度に円高、加工用需要の増大等の影響もあり大幅に増加した。そ
 の後も引き続き増加傾向で推移しているものの、伸び率は鈍化しており、元年度
 は、366千トン、8.1%の伸びとなった。

・ 平成元年7月以降9月までサルファメタジンの検出による台湾産の減少もあって
 前年同月比8割台にとどまったものの、元年10月以降、増加に転じ、平成2年に入
 って高い伸びを続けている(図23)。こうしたこともあって、在庫は、次第に増
 加を続けており、5月には11万トンを超えた(図24)。

(4) 価格
 おおむね安定的に推移 

・ 卸売価格は近年、季節的な変動を伴いつつもおおむね安定価格帯の範囲内で安
 定的に推移してきた。

・ 平成元年度に入っても季節的に6〜8月にかけては500円/kgを上回って推移し
 たが、9月、10月と下げ、11月は安定基準価格程度まで低下した。しかし、12月
 以降回復に転じ、5月には536円と堅調に推移している(図25)。


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