豚肉
(1) 消費
伸びは鈍化はしているものの引き続き増加
・ 豚肉の消費量は、最近伸び率は鈍化しているものの、引き続き増加している。
・ 平成元年度も約145万トンと前年を上回ったものの、伸び率は1.2%増と鈍化し
た(図20)。
・ 4月は、前年が低水準であったこともあり、推定出回り量は10.5%と大幅な増
加をみせた。
・ 家計消費は、近年減少傾向が続いたが、平成元年度はわずかながら前年度水準
を上回った(前年度比0.7%増(図21))。
・ 加工用需要は、近年伸び率は鈍化しているものの需要拡大の中心的役割を果た
してきており、元年度も前年度比2.0%増と、消費の伸びに貢献した(図21)。
(2) 生産
低い伸び
・ 60年度以降、110万トンを若干上回る水準で安定的に推移しており、平成元年
度は、前年度比1.2%増の112万トンとなった(図22)。
・ 最近では、62年度が伸び、63年度は若干前年度を下回った。
・ 平成元年度は、前年度比1.2%増の112万トンとなった(図17)。
飼養動向
・ 2月1日の飼養頭数は、1,182万頭と前年同月を若干下回った(0.4%減)。とり
わけ、子取用めす豚頭数は、118万頭(前年同月比2.6%減)と2年連続して減少
した。
・ 一方、飼養戸数は、43千戸(前年同月比13.5%減)と引き続き減少しており、
この結果、一戸当たり飼養頭数は272頭へと拡大した(図23)。
(3) 輸入
伸びは63年度に引き続き鈍化
・ 輸入は、62年度に円高、加工用需要の増大等の影響もあり大幅に増加した。そ
の後も引き続き増加傾向で推移しているものの、伸び率は鈍化しており、元年度
は、366千トン、8.1%の伸びとなった。
・ 平成元年7月以降9月までサルファメタジンの検出による台湾産の減少もあって
前年同月比8割台にとどまったものの、元年10月以降、増加に転じ、平成2年に入
って高い伸びを続けている(図24)。こうしたこともあって、在庫は、次第に増
加を続けており、4月には10万トンを超えた(図25)。
(4) 価格
おおむね安定的に推移
・ 卸売価格は近年、季節的な変動を伴いつつもおおむね安定価格帯の範囲内で安
定的に推移してきた。
・ 平成元年度に入っても季節的に6〜8月にかけては500円/kgを上回って推移し
たが、9月、10月と下げ、11月は安定基準価格程度まで低下した。しかし、12月
以降回復に転じ、4月には527円と堅調に推移している(図26)。
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