国内畜産物需給の要約と8月の特徴

−牛乳・乳製品−　

　高い伸びを示していた生乳生産の伸び率は急速に低下し、8月はマイナスに。一
方、飲用需要は好天に恵まれ増大。

　この結果、乳製品生産の伸びは鈍化から減少へ。しかし、引き続き適切な生乳の
計画生産の実施が望まれるところ。

8月の特徴
・　生乳生産は62年10月以来2年10ヵ月振りに前年同月を下回る（前年同月比99.2％）。

・　飲用向け処理量は4.4％増と引き続き増加。また、乳製品向け処理量は9.1％の
　減少。

・　この結果、乳製品生産量は急減し（バター17.2％減、脱脂粉乳14.9％減）価格
　は、バター脱粉とも横ばい。

−牛　　　　肉−

　減少が続いていた国産牛肉の生産は、乳牛の生産が底を打ち回復に転じたこと等
から下げどまりから回復へ。価格は年度明けから弱含みで推移したものの、7月か
ら反発。

　輸入牛肉の卸売価格は、やや弱含み。年明け以降大きく低下した子牛価格は落ち
着いた動き。

8月の特徴
・　生産量は前年同月比3.1％増と回復。

・　推定出回り量は8.7％増と高い伸び。

・　価格は、安定上位価格を上回る水準で推移。

・　年明け以降低下していた和子牛価格は雄は反発。雌は下げどまり。乳雄子牛、
　ヌレ子は大幅な低落。

−豚　　　　肉−

　わずかながら伸びを示していた生産も横ばいから下落に。年明け以降高水準で推
移した輸入も減少へ。卸売価格は、昨年暮から強含みで推移。

8月の特徴
・　生産、輸入とも、前年割れ（それぞれ前年同月比8.3％減、32.3％減）。

・　推定出回り量は前年並（前年同月比99.0％）。

・　在庫水準は9万トン弱に低下。

・　卸売価格は629円／kgと安定上位価格を上回る水準で推移。

−鶏　　　　肉−

　生産はおおむね横ばいで推移。輸入も伸びが鈍化。この結果、卸売価格は、かな
り回復。

8月の特徴
・　生産は前年同月比98.0％と前年割れ。

・　輸入は前年同月比100.5％と微増。

・　在庫が積増しされたため、推定出回り量は前年同月比98.6％と微減。

・　卸売価格は、257円／kgと堅調。

−鶏　　　　卵−

　鶏卵生産は、増加からわずかな減少へ。このため卸売価格は、高水準で安定的に
推移。

8月の特徴
・　生産は年明け以降連続して前年割れ。

・　卸売価格は228円／kgと堅調。

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