鶏肉


(1) 消費
 伸びは鈍化はしているものの引き続き増加

・ 鶏肉の消費量は、最近伸びは鈍化しているものの、引き続き増加した。2年度
 の推定出回り量は、4、5月は前年同月を上回り、6、7月は前年水準を若干下回っ
 たものの(7月、0.7%減)、4〜7月では前年同期比2.4%増となっており、消費
 は堅調に推移しているものとみられる(図28)。

・ 全消費量の3割強を占める家計消費量は、58年度以降は横ばい傾向であったが
 63年度以降、減少傾向で推移しており、2年度は4〜6月で前年同期比5.2%減とな
 っている。またこれまで堅調に推移してきた加工仕向量は、3月以降前年を下回
 って推移しており、4〜6月では前年同期比4.3%減となっている(図29)。

(2) 生産
 低い伸び

・ 鶏肉の生産は、需要の伸びに対応して増加してきたが、卸売価格の低迷等によ
 り、60年度以降伸びが鈍化し、63、平成元年度は、横ばいで推移してきた。2年
 度に入って6月以降前年を下回っているものの、おおむね同様の傾向(4〜7月前
 年同期比100.2%)で推移している(図30)。

・ ブロイラー用ひなの出荷羽数は63年度以降は前年度を若干下回る水準で推移し
 ており、2年度に入っても同様の傾向で推移している(7月前年同月比1.2%減)。

・ 9月及び10月のブロイラー用ひなの出荷羽数は3%程度、ブロイラー出荷羽数は
 1〜0%前年同月水準を下回るものと見通される。

(3) 輸入
 元年度以降伸びは鈍化

・ 輸入は、61年度以降63年度まで円高等により大幅に増加した。

  元年度は、輸出国の高値基調、円安基調により伸びが鈍化した(対前年度比8.
 7%増)。

・ 2年度に入ってからは、6月は前年の輸入が低調であったため、35.9%増と大幅
 な増加を示し7月も前年同月を上回ったものの、4〜7月では、対前年同期比3.7%
 増と比較的低い伸びにとどまった(図31)。

・ 消費が伸び悩む一方、生産、輸入とも若干増加したため、鶏肉の7月の推定期末
 在庫は66千トン(対前年同月比102.0%)へと増加した(図32)。

(4) 価格
 元年度に入って大幅に回復

・ 卸売価格は、57年度以降、特に62年度には、円高の進行もあり、輸入が急増し
 たことにより大幅な下落となった。

・ 元年度は輸入物の価格上昇等により前年度をかなり上回り(前年度比16.1%増)、
 2年度に入っても230円/kg台を維持している(7月234円/kg、前年同月比11.4%
 高)(図33)。


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