国内畜産物需給の要約と11月の特徴
−牛乳・乳製品−
高い伸びを示していた生乳生産の伸び率は急速に低下し、8月以降はマイナスに。
一方、飲用需要は好天に恵まれ引き続き好調。
この結果、乳製品生産の伸びは鈍化から減少へ。これを受けて畜産振興事業団は
バター、脱脂粉乳の輸入・放出へ。しかし、引き続き適切な生乳の計画生産の実施
が望まれるところ。
11月の特徴
・ 生乳生産は引き続き前年同月を下回る(前年同月比99.7%)。
・ 飲用向け処理量は2.0%増と引き続き増加。また、乳製品向け処理量は4.4%の
減少。
・ この結果、乳製品生産量は急減し(バター11.8%減、脱脂粉乳7.9%減)、価
格は、バター、脱粉とも上昇。
−牛 肉−
減少が続いていた国産牛肉の生産は、乳牛の生産が底を打ったこと等から下げど
まりから回復へ。価格は年度明けから弱含みで推移したものの、夏場に反発し、以
降堅調に推移。
輸入牛肉の卸売価格は、やや弱含み。年明け以降大きく低下した子牛価格は落ち
着いた動き。
11月の特徴
・ 生産量は前年同月比108.0%と増加。
・ 推定出回り量は4.7%増と引き続き増加。
・ 価格は、安定上位価格を付近で堅調に推移。
・ 年明け以降低下していた和子牛価格は短角種を除きおおむね安定的に推移。
−豚 肉−
わずかながら伸びを示していた生産も横ばいから下落に。年明け以降高水準で推
移した輸入も減少へ。元年暮から強含みで推移してきた卸売価格は、9月以降下落
し、3年1月には調整保管を実施。
11月の特徴
・ 輸入は大きく前年割れ(前年同月比23.5%減)。
・ 推定出回り量、生産ともおおむね前年並(前年同月比それぞれ1.1%、1.9%減)。
・ 在庫水準は64千トンに減少。
・ 卸売価格は370円/kgと安定上位価格を下回る水準に低下。
−鶏 肉−
生産はおおむね横ばいで推移。輸入も伸びが鈍化。この結果、卸売価格は、かな
り回復。
11月の特徴
・ 生産、輸入、推定出回り量ともに前年並(それぞれ前年同月比99.9%、101.5
%、100.6%)。
・ 卸売価格は、254円/kgと堅調。
−鶏 卵−
鶏卵生産は、増加からわずかな減少へ。このため卸売価格は、高水準で安定的に
推移。
11月の特徴
・ 生産は前年同月比99.0%と再び前年割れ。
・ 卸売価格は294円/kgと堅調。
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