牛乳・乳製品需給の要約と最近の動向


◎牛乳・乳製品
 ひっ迫続く乳製品需給

伸び悩む生乳生産

・ 2年度の生乳生産は、指定生乳生産者団体による計画生産数量7,606,458トンに
 対し148,421トンの未達が生じたように伸び悩んだ。

・ 3年4月の生乳生産量は、前年同月を0.8%下回った。

・ 5月は、北海道が主産地域に回復の兆しが見られ、前年同月比103%程度と見通
 されるが、都府県の伸び悩みから、全体としては前年水準並と見込まれる。

好調に推移する牛乳消費

・ 2年度は、天候要因にも恵まれ年度当初の予想に反し、牛乳消費は好調に推移
 し、飲用牛乳等向け処理量は前年同月比102.7%、また、飲用牛乳生産量は前年
 同月比103.7%と引き続き好調に推移している。

  これは、消費者ニーズに対応した低・高脂肪牛乳等差別化商品の伸びが大きい
 と見られる。

タイトな乳製品需給

・ 酪農・乳業をとりまく諸要因、天候要因から生乳生産が思うように伸びず、一
 方、飲用需要が好調であったことから、2年度の主要乳製品の生産は、大幅ダウ
 ンした。(バター前年同月比92.8%、脱脂粉乳同96.5%)

  一方、当初、生産の 行性から脱脂粉乳の需給が軟化することが懸念された。
 しかし、缶コーヒー等に見られる乳飲料の伸びがめざましく、脱脂粉乳の需要は
 大幅に増加した。また、クリーム需要も消費者の本物嗜好、新商品の開発等から
 大幅に増加した。

・ このため、平成2年度において事業団は、バター7,500トン、脱脂粉乳5,000ト
 ンを輸入し、バター6,000トン、脱脂粉乳3,962トンの放出を行ったが、卸売価格
 は堅調に推移した。

・ 平成3年度に入り政府は、4月10日にバター2,000トン、脱脂粉乳12,000トンの
 輸入発表を行い、これに基づき事業団は輸入手当を行うとともに随時売渡しを実
 施している。


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