鶏肉
(1) 消費
横ばい傾向で推移
・ 近年、鶏肉の消費(推定出回り量)の伸び率は豚肉同様鈍化しており、2年度
計では前年とおおむね同水準で推移した。3年4月の消費は、牛肉の販売促進によ
り減少が見込まれたものの結果的には前年をわずかに下回るにとどまった(前年
同月比99.4%)(図23)。
・ 鶏肉消費の約3割を占める家計消費は、2年2月以降ほぼ前年を下回り、3年3月
も下回った(前年同月比99.3%)。この結果、2年度計では前年をわずかに下回
った(前年度比97.3%)(図24)。
加工仕向量は、2年3月以降鶏肉加工品の生産が総じて低調なことから、2年3月
以降12月までは前年を概ね下回っていたが、3年1月以降前年を上回った(3年3月
前年同月比101.9%)。2年度計では前年をやや下回った(前年同月比98.6%)。
(2) 生産
引き続き減少傾向
・ 63、平成元年度と横ばいで推移した鶏肉の生産は、2年度はわずかに前年を下
回り、3年4月も引き続き前年を下回った(前年同月比96.9%)(図25)。
・ ブロイラー用ひなの出荷羽数は63年度以降は前年を若干下回って推移したが、
3年度に入り4月は前年をわずかに上回った(全ね同月比102.7%)。
・ 農林水産省統計情報部によれば、5月、6月及び7月のブロイラー用ひな出荷羽
数はそれぞれ前年同月に比べ97%、98%、98%と見通しており、また、5月6月及
び7月のブロイラー出荷羽数はそれぞれ前年同月に比べ98%、99%、100%と見通
している。
ブロイラー統計による平成3年2月1日現在の飼養羽数は、142,729千羽と前年2
月に比べ5.1%減少した。
(3) 輸入
横ばい傾向が継続
・ 2年度は、月によって大きなバラつきはあるものの概ね前年並み水準で推移し
(前年度比100.2%)、3年度に入り4月は前年に比べやや上回った(前年同月比
105.5%)(図26)。
4月末在庫は、45千トンと前月に比約4千トン減少した(図27)。
AA食肉協議会によれば、5、6月の輸入は、両月とも27千トンと見込まれている。
(4) 価格
強含みで推移
・ 57年度以降下落していた卸売価格は、元年度に上昇に転じ、2年度に入っても
強含みで推移した。3年4月は、242円/kg(前年同月比105.2%)と引き続き強含
みで推移している(図28)。
・ 5月の卸売価格は、速報値によると227円/kg(前年同月比119%)となっている。
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