鶏肉


(1) 消費

 伸びは鈍化しているものの引き続き増加

・ 鶏肉の消費量は、最近伸びは鈍化しているものの、引き続き増加している。2
 年度に入って推定出回り量は、前年水準をはさんで変動しているものの、4〜1月
 では前年同期比0.8%増(3年1月101.5%)となっており、消費は安定的に推移し
 ているものとみられる(図35)。

・ 鶏肉の消費構成のうち、約1/3を占める家計消費は、63、元年度と2年続けて
 前年度を下回り、2年度に入ってからも前年を下回って推移している(4〜12月前
 年同期比96.3%)が、減少幅は縮小の傾向にあり(2年12月前年同月比99.8%)、
 回復のきざしをみせている。

  一方、近年、順調に増大してきた加工仕向は2年度に入ってからはほぼ前年を
 下回って推移しており4〜12月では対前年同期比2.5%減となっている(図36)。
 
(2) 生産

 低い伸びから横ばいへ

・ 鶏肉の生産は、需要の伸びに対応して増加してきたが、卸売価格の低迷等によ
 り、60年度以降伸びが鈍化し、63、平成元年度は、横ばいで推移した。2年度に
 入ってからも、おおむね同様の傾向で推移しており、4〜1月は前年同期比99.3%
 と前年水準をわずかに下回った(図37)。

・ ブロイラー用ひなの出荷羽数は63年度以降は前年度を若干下回る水準で推移し
 ており、2年度に入っても同様の傾向で推移している(3年1月前年同月比97.0%)。

・ 3月及び4月のブロイラー用ひなの出荷羽数はそれぞれ前年同月比4%減、1%減
 と見通され、また、ブロイラー出荷羽数はそれぞれ2%減、1%増と見通されてい
 る。

(3) 輸入

 元年度以降伸びは鈍化

・ 輸入は、61年度以降63年度まで円高等により大幅に増加した。

  元年度は、輸出国の高値基調、円安基調により伸びが鈍化した(対前年度比8.
 7%増)。

・ 2年度に入ってからは、月によって大きなバラつきはあるもののおおむね前年
 並み水準で推移している(4〜1月前年同期比100.4%)(図38)。

  この結果、3年1月末在庫は、49千トンと前月に比べ約2千トン減少した(図39)。

(4) 価格

 2年度に入っても強含み

・ 卸売価格は、57年度以降、特に62年度には、円高の進行もあり輸入が急増し、
 大幅な下落となった。

・ 元年度は輸入物の価格上昇等により前年度をかなり上回り(前年度比16.1%高)、
 2年度に入っても、強含みで推移している(3年1月250円/kg、前年同月比105.0%)
 (図40)。


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