牛乳・乳製品


生乳生産が5ヵ月ぶりに前年水準を上回る

 3年8月の生乳生産は、691.1千トンで、5ヵ月ぶりに前年水準を上回り、対前年同
月比101.3%となった。北海道、都道府県別にみると、北海道の生産は前年水準を
上回って推移し順調に伸びているのに対し、都府県は2年10月以降前年水準を下回
って推移し、8月の生産は、北海道が対前年同月比106.1%、都府県が対前年同月比
98.2%となった(図1)。

 9月の生産は、北海道は前年向月比109%程度と引き続き回復基調にあるものの、
都府県の回復が遅れていることから、全体としては前年水準を若干上回る程度と思
われる。


飲用牛乳の需要は鈍化傾向

 飲用牛乳等向け処理量は、6月、7月に前年水準並みに推移したのに続き、8月は
冷夏の影響等もあって、対前年同月比98.1%の424.0千トンとなり、飲用牛乳の需
要はやや鈍化した。なお、飲用牛乳等向け処理量を季節調整済み値でみても、2年
夏以降横ばいから減少傾向となっている(図2)。


ひっ迫続く乳製品需給

 8月の乳製品向け処理量は、生乳生産の伸びと飲用需要の鈍化もあって、対前年
同月比107.2%の256.5千トンと5ヵ月ぶりに前年水準を上回った。これにともない、
8月の主要乳製品の生産は、前年水準を大きく上回った(3年8月バター対前年同月
比110.3%、脱脂粉乳同110.0%)が、4〜8月の累計では前年水準を下回り、依然需
給はひっ迫しており、卸売価格も堅調に推移した(図3、4)。


引き続きバター、脱脂粉乳を放出、輸入手当

 このような状況から、事業団は、4月から8月のバター及び脱脂粉乳の放出に続き、
9月にバター1,020トン及び脱脂粉乳5,924トンの放出を行った。さらに、10月8日に
バター581トン及び脱脂粉乳1,956トンの放出を行った。

 また、4月、7月のバター及び脱脂粉乳の輸入手当に続き、9月にバター8,005トン
及び脱脂粉乳15,000トンの輸入手当を行った。さらに、10月3日にバター3000トン
及び脱脂粉乳5,000トンの輸入手当を行った。


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