豚肉


好調な加工品需要、ただし、消費量は前年割れ

 4年2月の推定出回り量(消費量、部分肉ベース)は、加工品需要の伸びに支えら
れてはいるものの107,813トンとなり、対前年同月比99.9%と前年を下回った(図1)。
4月からの累計では対前年同月比100.8%となっている。家計消費量は、3年1月以降
前年を割り込んで推移しており、本年1月も引き続き前年水準を下回り、対前年同
月比96.5%となっている。しかし、ソーセージ及びベーコン等加工品の需要が依然
好調であり、5月以降前年水準を上回って推移してきた加工品仕向肉量は、本年1月
も引き続き前年を上回り、対前年同月比103.4%となっている。


依然減少基調で推移する生産量

 2月の生産量(部分肉ベース)は、79,318トン(対前年同月比93.6%)となり、
生産量は依然減少基調で推移している(図2)。4月からの累計では、対前年同期比
95.3%となっている。また、農林水産省畜産局によると3月の肉豚出荷頭数(見込
み)は、1,609千頭(対前年同月比96%)、4月は1,613千頭(対前年同月比95%)
と見込んでいる。農林水産省統計情報部が公表した子取り用めす豚の飼養頭数は、
2月1日現在、1,060千頭で対前年同月比96.6%となっている。


下級部位を中心に高水準の輸入量

 2月の輸入量(部分肉ベース)は、加工品へ仕向けられるすそものを中心とした
需要に支えられ35,752トン(対前年同月比129.5%)となり大幅に増加した(図3)。
4月からの累計では、対前年同期比128.6%となっている。チルドの輸入量は5,916
トン(全輸入量の約17%)であり、国内豚肉生産量の減少をうけ、輸入量はテーブ
ルミート需要の少ない冬場にも多くなっている。


供給減により高値で推移する卸売価格

 2月の枝肉卸売価格(東京市場、省令価格)は、国内豚肉生産減や下級部位を中
心とした加工品需要が全体の相場を押し上げたことから、1月に比べ、23円/s高
の567円/s(対前年同月比121.2%)となった(図4)。3月の速報値は、2月に比
べ9円/s安の548円/s(対前年同月比110.5%)となっている。


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