牛肉


2月の消費は前年を下回る

 4年2月の推定出回り量(消費量)は、57,773トン(対前年同月比99.5%)と、前
月に引き続き前年同月を下回った(図1)。特に、輸入品は前年同月比90.5%と1割
弱の減少となった。

 2月末の推定期末在庫は、69,482トン(対前年同月比58.0%)と前月より3,854ト
ン減少した(図2)。うち、輸入品在庫は57,013トン(対前年同月比54.1%)で、
事業団在庫は19,070トンとなっている。


生産はかなり増加

 2月の生産量は、31,275トン(対前年同月比107.0%)とかなり増加した(図3)。

 種類別と畜頭数をみると、和牛は、めす和牛(対前年同月比106.1%)、去勢和
牛(対前年同月比105.4%)とも増加して、和牛全体では38.8千頭(対前年同月比
105.6%)となった。乳牛のと畜頭数も、乳おす(対前年同月比104.8%)、乳めす
(対前年同月比107.4%)、乳牛全体で69.2千頭(対前年同月比106.0%)と増加し
た。


輸入量はさらに減少

 2月の輸入量は、22,647トン(対前年同期比82.2%)と3年6月以降前年を下回っ
て推移し、3年4月〜4年2月の累計は310,460トンで前年同期比88.3%となっている
(図4)。2月の内訳(くず肉、煮沸肉を除く。)は、チルドは12,080トン、フロー
ズンは10,380トンで、チルドの割合が53.8%となった。

 事業団が39商社から聞き取った独自の調査によると、3月は4月からの関税率引き
下げを控え約1万7千トン程度と見込まれる。


省令価格は低下、乳用種は低水準

 2月の省令価格(東京市場、以下同じ。)は、1,090円/s(対前年同月比93.3%)
と1月に比べ23円/s値を下げ、3月の速報値でも1,042円/sとさらに値を下げて
いる(図5)。

 和牛の価格は、高級物(A−5)が相変らず堅調に推移しているのに対し、A−
3以下の規格のものは消費の減退等により値を下げた。乳用種の価格は、2月は乳
おす「B−3」1,070円(対前年同月比87.9%)、「B−2」791円(対前年同月比
86.8%)、乳めす「C−1」328円(対前年同月比89.1%)と低い水準で推移して
いる。3月の速報値でも乳おす「B−3」1,057円、「B−2」736円、乳めす「C
−1」328円となっている。

 また、2月の輸入牛肉の価格(国内仲間相場)は、チルドの輸入量が1月に引き続
き1万2千トン台であったことから、オセアニア産チルドが全般的に値を上げた(図
6)。


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