鶏卵


前年水準の家計消費

 4年5月の家計消費量は、対前年同月比100.3%と前年並みとなった。

 4〜6月の生産量は公表されていないので、6月の入荷量(主要5都市)でみて
みると、35,950トン(対前年同月比107.8%)と前年を上回った。

 一方、採卵用ひなえ付け羽数は、3年4月から8月までは6%以上の高い伸びを
示していたが、9月から伸び率は抑えられ、4年6月は対前年同月比91.7%となっ
ている。

 これを季節調整済み値でみると、価格の低迷を反映して、3年夏以降から減少傾
向で推移している(図1)。また、農林水産省統計情報部によると、7、8、9月
の採卵鶏ひな出荷羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比97、89、90%と見込まれ
ている。


わずかな輸入量

 4年6月の輸入量は4,136トンとわずかであり、対前年同月比84.6%と減少傾向
で推移している(図2)。


前年を大きく下回り続ける卸売価格

 4年6月の卸売価格(東京平均)は、5月に比べ8円/kg値を下げ、147円/kg
(対前年同月比68.1%)となった(図3)。この鶏卵価格の急落を受けて、(社)全
国鶏卵価格安定基金と(社)全日本卵価安定基金は、価格補てんを決定しており、補
てん価格は41円/kgとなっている。

 なお、7月の卸売り価格は、9日に一時的に値を上げたが、梅雨明け後の猛暑に
よる末端消費の減退等により、さらに弱含みで推移し、全農の東京M規格平均価格
(速報値)は、137円/kg(対前年同月比68%)となっており、3月から5ヵ月連
続して補てんが行われることが決定されている(補てん価格は41円/kg)。

 また、全国液卵公社が8月3日から市場からの買い入れに入った。


元のページに戻る