牛乳・乳製品


生産量は引き続き前年を上回る

 4年10月の生乳生産は、71万1千598トンで、伸び率は鈍化しているものの、引
き続き前年を上回った(3.4%)。生乳生産を北海道、都府県別にみると、北海道
は前年の伸びが大きかったこともあってその伸びは鈍化した(4.1%)。都府県は
3年12月以降回復に向かい、4年6月以降はやや前年を上回って推移している(3.0
%)。最近の生乳生産を季節調整済み値でみると、3年夏以降増加傾向を示してお
り、今春一時横ばいとなったが、5月から再び増加傾向となっている(図1)。


前年並みの飲用等向け処理量

 飲用等向け処理量は、9月は前年をやや上回ったが、10月はまた前年並みの44万
5千338トンに戻した。なお、飲用等向け処理量を季節調整済み値でみると、3年
夏は天候不順等もあり需要が停滞して処理量は減少し、その後一時持ち直したもの
の、4年度にはいって再び減少傾向から横ばいで推移している(図2)。


主要乳製品の生産は増加、価格は低下

 10月の乳製品向け処理量は、飲用等向け処理量が前年並みにとどまったため、25
万6千457トンと引き続き前年をかなり上回った(10.5%)。これに伴い、主要乳
製品であるバター、脱脂粉乳の生産量も大幅に上回った(バター26.7%、脱脂粉乳
16.0%)。また、3年10月まで堅調に推移してきたバター及び脱脂粉乳の卸売価格
は、3年12月以降わずかながら低下傾向を示しており、特に最近のバター価格の低
下が顕著である(図3、4)。


今月のトピックス
さらに女性、子供向けのナチュラルチーズの開発を

 牛乳乳製品の需給が緩和する中で、今後の需要の伸びが期待されているものにナチュラルチーズがある。大手乳業もチーズ工場への設備投資の増額を決めるなど力を入れている。

 先日、北海道のあるチーズ研究所で試食した、カボチャ味のナチュラルチーズの味は忘れられません。おつまみ用だけでなく、こうしたおやつタイプやパンに塗るタイプのチーズの開発が消費拡大に有効なのではないかと思われました。



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