鶏卵


下げ止まったか、採卵用ひなえ付け羽数

 採卵用ひなえ付け羽数は、4年4月以降前年を下回って推移していたが、10月は、
ほぼ前年並みとなった。これを季節調整済み値で見ると、3年夏以降減少傾向で推
移していたが、ここにきて下げ止まり状況を示している(図1)。

 また、農林水産省統計情報部によると、11、12、1月の採卵用めすひな出荷羽数
の見通しは、それぞれ対前年同月比94、94、90%と見込まれている。


前年をわずかに上回る生産量

 7〜9月の生産量は63万3千トンとなり、前年をわずかに上回った(図2)。ま
た7〜9月の3カ月間の推定出回り量(消費量)は64万4千トンで、ほぼ前年並み
であった(図3)。


再度補てん水準となった卸売価格

 10月の卸売価格(東京平均)は、9月に比べ8円/kg値を上げ、195円/kgとな
ったが、前年に比べ依然大幅に下回っている(▲25.9%、図4)。

 また、11月の全農の東京M規格平均価格(速報)は、生産が堅調なことや需要の
落ち込みもあって187円/kgと前年を8円/kg下回った。

 この下落によって11月は、補てん基準価格を下回るため、再び補てんが行われる
こととなった(補てん価格は1円/kg)。


今月のトピックス
卵の意外な利用法

 卵は、卵黄、卵白以外にも丸ごと利用することができる。卵殻は、カルシウムに精製されてベビーフード等の原料に、卵殻膜も良質のコラーゲンが着目されて、高級化粧品の材料として広く使用されている。こうした卵の利用率が一段と高まり、付加価値が生産者の利益に結びつくといいのだが・・・。



元のページに戻る