牛肉


消費は堅調

 3年4〜11月の推定出回り量(消費量)は、対前年同期比106.3%となっている。
これを季節調整済みの数値でみると、自由化直後までは増加傾向を示していたが、
それ以降はおおむね横ばい傾向で推移している(図1)。牛肉消費の約5割を占める
家計消費も、4〜11月累計で対前年同期比104.3%と堅調に推移している。

 12月末の推定期末在庫は、74,246トン(対前年同月比64.2%)と前月より9,702
トン減少した(図2)。うち、輸入品在庫は61,035トン(対前年同月比60.6%)で、
事業団在庫は21,943トンとなっている。


生産の伸びは鈍化

 12月の生産量は、41,532トン(対前年同月比100.6%)と引き続き前年を上回っ
たものの、その伸びは鈍化した。これを季節調整済みの数値でみると、昨年夏を境
に生産のペースがやや落ちてきている(図3)。

 種類別と畜頭数をみると、和牛は、めす和牛(対前年同月比100.6%)が前年同
月並みとなったものの、去勢和牛(対前年同月比99.2%)が減少して、和牛全体で
は63.3千頭(対前年同月比99.7%)と2年3月以来前年を割り込んだ。乳牛も、乳お
す(対前年同月比99.7%)、乳めす(対前年同月比99.9%)、乳牛全体で80.4千頭
(対前年同月比99.8%)と前年を割り込んだ。


輸入量は3万トンを割る

 輸入量は自由化直後の4,5月は前年を1割以上上回ったものの、6月以降は減少し、
4〜11月累計では232,341トン(対前年同期比91.7%)となっている(図4)。その
内訳(くず肉、煮沸肉を除く。)は、チルドが50.8%と半数以上を占めている。
	
 事業団が39商社から聞き取った独自の調査から推計すると、12月は約2万9千トン、
4年1月は約2万6千トンと、前年を2割程度下回る水準となっている。	


省令価格はやや上昇、乳用種は横ばい

 12月の省令価格(東京市場、以下同じ。)は、1,233円/s(対前年同月比97.5
%)と11月に比べ56円/s値を上げたが、1月の速報値では1,113円/sとなってい
る(図5)。	

 和牛の価格が相変らず堅調に推移しているのに対し、乳用種の価格は、12月は乳
おす「B−3」1,115円(対前年同月比89.7%)、「B−2」873円(対前年同月比85.9
%)、乳めす「C−1」302円(対前年同月比91.8%)と低い水準のままほぼ横ばい
で推移している。1月の速報値でも乳おす「B−3」1,099円、「B−2」797円、乳め
す「C−1」340円となっている。	

 また、12月の輸入牛肉の価格(国内仲間相場)は、輸入物の出回りが相変らず多
かったことからオセアニア産が一部品目を除き全般的に値を下げたが、1月31日現
在の市況では、オセアニア産チルドが値を戻し、さらに上げ気配となっている(図
6)。


元のページに戻る