豚肉


消費量は引き続き低水準

 5年2月の推定出回り量(消費量、部分肉ベース)は、輸入品が前年をわずかに上
回ったものの(2.0%)、国産品が前年をわずかに下回ったこと(▲2.5%)から、
前年をわずかに下回る10万6千476トンとなった(▲1.2%、図1)。


増加が見込まれる3月の肉豚出荷頭数

 2月の国内生産量は、7万6千406トン(▲3.7%、図2)となり、3年10月以降前年
を割り込んで推移している。また、農林水産省畜産局によると、3月の肉豚出荷頭
数(見込み)は168万7千頭(5%)、4月は156万8干頭(▲2%)と見込んでいる。


今年度最低だった輸入量

 2月の輸入量は、国内枝肉相場の低迷を反映して、フローズンの輸入量が減少し
たことから、3万426トンと前年を大きく下回り(▲14.9%)、今年度最低となった
(図3)。チルドの輸入量も6千768トン(全輸入量の22.2%)にとどまり、そのう
ち、台湾からは4千290トン(全チルドの63.4%)、米国からは2千286トン(全チル
ドの33.8%)となっている。


卸売価格は回復基調

 2月の枝肉卸売価格(東京市場、省令)は、1月に比べ49円/s値を上げ、461円
/sとなったが、前年と比較すると大幅に下回った(▲18.7%)。

 3月(速報値)は、末端需要の動きが依然鈍いものの、チルドの輸入量の減少な
どから、2月に比べ48円/s値を上げ509円/sとなった(▲7.1%、図4)。



今月のトピックス
98.5%の主婦が輸入食品に不安

 全国主要都市の主婦を対象にした「消費者意識の新たな動向について」のアンケート(農水省)によると、98.5%が「輸入食品について心配していることがある」と答え、心配している事項として「農薬の残留」、「食品添加物の使用」、「抗生物質の残留」などをあげている。また、「これ以上輸入量を増やさないよう自給率を高めていくべき」とした人が59.5%だったのに対し、「食生活を多様化させるためにも、もっと輸入品を増やすべきだ」とした人は2.8%にとどまった。この調査結果に見られるように、消費者の国産品に対する期待は大きい。



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