生産量は前年を上回るペースが続く 5年2月の生乳生産量は、66万3千958トンと前年同月を下回った(▲0.5%)が、 前年が閏年であったことを考慮すると、引き続き前年を上回るペースとなっている (平年ベース換算で3.0%、以下同じ)。生乳生産を北海道、都府県別にみると、 北海道は依然として高い伸びを示している(5.3%)。都府県は地域的にはバラつ きがあるものの、4年6月以降やや前年を上回る水準で推移している(1.6%)。ま た、生乳生産量を季節調整済み値でみると、4年度に入って増加傾向が続いている (図1)。 わずかに減少した飲用等向け処理量 2月の飲用等向け処理量は、38万6千115トンとわずかながら前年を下回った(▲ 0.9%)。飲用等向け処理量を季節調整済み値でみると、4年度に入って減少傾向が 続いていたものの、夏場を底に秋口からやや上向きないし横ばいで推移している (図2)。なお、飲用牛乳等生産量のうち、はっ酵乳はヨーグルトの好調な消費を 反映して4月〜2月累計で112.8%と伸びている。 脱脂粉乳の生産は過去最高、バターも確実 2月の乳製品向け処理量は、飲用等向け処理量が前年を下回ったため、26万9千24 8トンと引き続き前年をかなり上回った(9.5%)。主要乳製品であるバター、脱脂 粉乳の生産量は、ともに前年を大幅に上回り(バター20.3%、脱脂粉乳12.0%)、 2月までの累計で、脱脂粉乳は昭和60年度を上回って過去最高となった。バターも、 過去最高となるのは確実となっている。また、バター及び脱脂粉乳の卸売価格は、 3年12月以降低下傾向が続いている(図3、図4)。 今月のトピックス
農業婦人と酪農 農林水産省が行った平成4年度の農業婦人に関する意向調査によると、婦人のみが作業に従事している割合は、稲作の38.2%、野菜の15.6%に対し、酪農では5.1%と極端に少ない。また、婦人が農業経営の全般を取り仕切っている割合も、稲作の24.8%、野菜の20.5%に対し、酪農は10.1%となっており、酪農は労働内容等から婦人主体で行うことの困難さがうかがえる。一方、農業婦人のグループを作り、積極的に経営発展を図っている割合は、酪農40.5%と、稲作17.5%、野菜23.9%を大きく上回っており、酪農婦人の横のつながりは他部門に比べかなり強いといえそうだ。 |
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