鶏肉


前年を上回る消費量

 5年2月の推定出回り量(消費量、骨付き内ベース)は、14万409トンとなり前年
をやや上回った(3.1%、図1)。

国内生産量も増加

 2月の生産量は11万トン(農林水産省食肉鶏卵課推計)と前年よりやや増加した
(4.6%、図2)。2月末の推定期末在庫については、輸入量は抑制傾向にあるもの
の、需要を上回る国内生産により依然として8万トン台の在庫量が続いている(8万
6千366トン、13.5%)。

 また、農林水産省統計情報部によると平成5年3月、4月、5月のブロイラー用ひな
出荷羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比99、98、99%と見込まれている。

輸入量は依然3万トン台で推移

 卸売価格の低迷により、輸入量は抑制される傾向にあるものの、2月の輸入量は3
万38トン(▲14%)となり、昨年9月以来6ヵ月連続して3万トン台で推移している
(図3)。

卸売価格はやや回復

 2月のもも肉、むね肉の卸売価格(東京、中値)は、国内生産の増加等により1月
より下落し、それぞれ547円/s、335円/sとなった(図4)。3月(速報値)は、
それぞれ550円/s、343円/sとやや回復している。これは1〜2月の不需要期が過
ぎ、3月下旬からの春の行楽等により若干の需要がでてきたことによると思われる。

今月のトピックス
改訂される食鶏関係規格

 鶏肉表示の指導基準である「食鶏小売規格」と重量、品質基準である「食鶏取引規格」が改定されることとなった。かねてよりブロイラー生産、流通の変化に伴い、実勢に応じた規格への改定の必要性を背景に、農水省が見直し検討を行っていたものであり、今年10月1日から適用されることとなった。
 主な内容としては、凍結品を解凍したものは「解凍品」と、輸入鶏肉は「輸入品」と表示し、可能な場合は原産地も併せて表示することとなった。これにより、国産品と輸入品の区分が明確となり、消費者が鶏肉を選ぶ時に大いに役立とう。



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