11月の出荷頭数は前年をかなり上回る見込み 5年10月の国内生産量は、前年をわずかに下回る8万8千266トンとなった(▲2.3 %)。しかしながら、農林水産省畜産局によると、11月の肉豚出荷頭数は176万頭 と前年をかなり上回ると見込んでいる(6%)。また、市場関係者によると、一部 には母豚の出荷がみられるということだ。 最近の生産量を季節調整済み値でみると、図1のとおりである。 依然1万トン超えるチルドの輸入量 10月の輸入量は、4万1千335トン(▲10.7%)であった。このうち、チルドは1万 150トンと、4年度に入り月間1万トンを超す高水準が続いている(図2)。 国産品在庫は増加傾向 10月の推定出回量(消費量、部分肉ベース)は、前年をやや下回る12万8千358ト ンとなった(▲4.8%)。一方、推定期末在庫のうち国産品を季節調整済み値でみ ると、生産量が順調に推移していることなどから増加傾向で推移している(図3)。 調整保管は11月末で2万9千頭 10月の枝肉卸売価格(東京市場、省令)は、9月より16円/s値を下げたものの、 全農等により調整保管が実施されたことから、407円/kg(▲7.1%)と安定基準価 格(400円/kg)をわずかに上回った。11月(速報値)も10月とほぼ同じ409円/kg (▲1.7%)となった(図4)。 なお、11月末までの調整保管の実施頭数は全国16市場で2万9千頭余りに達してい る。 今月のトピックス
スーパー関係者から豚肉の販売動向を聞く 農水省は、去る11月26日、現下の情勢の正確な把握と今後の対応方向を探るため、大手量販店の豚肉担当者による豚肉需給動向懇談会を開催した。懇談会では、輸入品は単品で手当でき、スペックが良く使いやすいことから、各店の販売量の1〜3割を占めているという意見が出された。一方、国産品は鮮度では評価できるものの、パーツ集荷できるよう流通形態の改善が必要という要望も出された。価格低迷の要因については、景気の低迷が続いていること、需要の牛肉へのシフト、国内供給量の増、チルドポークの輸入の増等があげられた。 |
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