★ 事業団便り


男子高校生が農林水産大臣賞に
−牛乳・乳製品利用料理コンクール全国大会−


 平成5年11月21日(日)に開催された、牛乳・乳製品利用料理コンクール全国大
会は、愛知県の後藤辰良さん(17歳、高校生)が、農林水産大臣賞の栄誉に輝きま
した。

 このコンクールは、(社)全国牛乳普及協会が牛乳乳製品の消費拡大を目的とし
て開催し、昭和53年度のスタートから数えて、今回で14回目、応募者も第1回目の
128人から今回は、実に6,995人、作品数で7,687点となりました。

 今回の出場作品も、昨年と同様、とろろ汁と生クリームの組み合わせ、鯖や鰯と
の組み合わせ、こんにゃくとの組み合わせ等バラエテイに富んでいます。競技は、
1時間のうちに自分が考案してきた作品を調理するのですが、調理会場は、緊張に
包まれて時間と勝負する出場者が、額を汗でぬらしながら、一生懸命作品にとりか
かっていました。その間を、江上栄子先生を審査員長とする9名の審査員が、各出
場者の間をまわり、いろいろ質問をし、メモをとっていました。

 調理の終わった作品は、別室の審査室に集められ、今度は、盛りつけ方法をはじ
め、料理の一番大切な「味」の審査に入ります。審査項目は、@普及性(こった料
理でも材料の入手や作り方が難しくないこと)の他、A利用性(牛乳・乳製品が適
切、適量に使われていること)、Bおいしさ(すばらしい料理でもおいしくなけれ
ばだめ)、C独創性(料理の工夫や地域の品との結びつき)、そして、D総合性
(栄養価、楽しさなど)の5点にあります。これらの項目に従って審査がおこなわ
れ、農林水産大臣賞他各賞の受賞作品が別表のとおり決まりました。

 表彰式では、江上審査委員長から、農林水産大臣賞の「切り干しだいこんとひじ
きのミルク煮」については、「切り干しだいこん、ひじきという日本独特の素材と
牛乳のもつ栄養、これらを上手に取り合わせたアイデア、おいしさに審査員の票が
集まりました。家庭の食生活の見直しに男性がクローズアップされる現代、もっと
腕をふるって、お友達と一緒につくって下さい」との講評が、また、事業団理事長
賞の「海の幸とホワイト汁の椀盛り」については、「はまぐりの自然な味がよく出
ています。変わった組み合わせの料理が好まれがちですが、ナチュラルでいながら
それでいて新鮮なお料理です。いつも料理をきちっとしていらっしゃる方と思いま
す」との講評がありました。

 全体を通しては、「新しい素材とのドッキングが今年も多く見られますが、少し
いじりすぎという感じがします。素材と素材が味を引き立てるので、相性のいいも
のを捕まえることが課題と思います。牛乳・乳製品のしっとりしたおいしさを生か
すような料理を工夫していただいて、来年も是非ご参加下さい」との講評がありま
した。

 このコンクールを通して全国の方に牛乳・乳製品の良さを知っていただき、また、
健康な食生活を通して、明るい笑い声が聞こえる家庭をつくっていただければと感
じました。

(企画情報部 村尾 誠)

(別表:敬称略)

農林水産大臣賞:    「切り干しだいこんとひじきのミルク煮」
                             愛知県 後藤 辰良
農林水産省畜産局長賞: 「山海漬風酪農漬」        秋田県 渡部 恵美
畜産振興事業団理事長賞:「海の幸とホワイト汁の椀盛り」  東京都 石本 紀子
NHK会長賞:     「なんたってナタ・デ・こんにゃく」富山県 林 真由子
全国牛乳普及協会会長賞:「常陸そばの風味焼き」      茨城県 木田 茂子
     〃      「ムーンライト・ババロアケーキ」 三重県 岡田 公子
     〃      「ザ・みるく田楽」        大阪府 胡谷 雅美
     〃      「あっと丼(お汁・漬けもの付き)」広島県 縄稚 恵子
     〃      「ミルクコンニャク」       高知県 筒井智恵子
     〃      「ミルキー豆腐の四季(秋)」   福岡県 福田 美穂
 

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