◎地域便り


豚価低迷・どうなる養豚経営

(群馬県 宮川 均)


 牛肉輸入自由化や景気の低迷により、畜産物価格が低迷している。群馬県食肉卸
売市場での豚枝肉取引価格は平成5年8月中旬から400円/sを割り込んでいる。

 このような中、国では10月7日から豚肉の価格安定対策として畜産振興事業団の
指定助成対象事業に基づく豚肉の調整保管が開始されたが、今までは保管発動決定
後ただちに価格の回復がみられたものが、本年は最近になっても回復する様相を示
していない。

 この背景には牛肉、豚肉の輸入量の急激な増加や輸入牛肉小売り価格の低下が豚
消費量を低下させており、需給のアンバランスを来たしているものと考えられる。
群馬市場においては、カット技術者の不足により、調整保管機能が充分に効果を得
ておらず、本県の食肉関係者で組織される五者会議では、県内豚肉価格の安定を図
るため、緊急的な措置として、関係団体の協力を得て買い支えを行い、価格の維持
を図るとともに、肉豚価格安定事業(群馬県畜産物価格安定基金協会単独事業)の
効率的な運用を図り、養豚農家の経営安定に努めている。



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