豚肉


消費量は減少傾向

 4年4〜11月の推定出回り量(消費量、部分肉ベース)は、前年並であるが、これ
を季節調整済みの数値でみると、景気後退による消費不振などにより、4年半ばか
ら減少傾向で推移している(図1)。


依然減少基調で推移する生産量

 12月の国内生産量(部分肉ベース)は、3ヵ月連続で前年比でマイナスとなり、
9万3千759トンとなった(▲1.6%、図2)。また、農林水産省畜産局によると、平
成5年1月の肉豚出荷頭数(見込み)は156万8千頭(▲3%)、2月は149万5千頭(▲
1%)と引き続き減少と見込んでいる。


輸入量の増を反映し、高水準の在庫

 推定期末在庫量は、国内生産量が減少基調であるが、消費の不振、輸入量の増加
などから増加傾向で推移している(図3)。12月も7万5千トンと依然前年を大幅に
上回っている(35.9%)。


千頭を超える調整保管を実施

 12月の枝肉卸売価格(東京市場、省令)は、11月に比べ25円/s値を上げ441円
/sとなったが、前年をかなり下回った(▲11.6%)。また、1月(速報値)は、
12月に比べ29円/s値を下げ412円/kgとなった(▲24.3%、図4)。

 特に、年明けから出荷頭数が多めであったことなどから、1月中旬以降、相場は
急落し、1kg当たり400円の安定基準価格を下回る日が続いた。このため、14日から
27日までの間、豚肉調整保管のための買入れが全農などにより実施され、買人れ頭
数は延べ1千171頭に及んだ。しかし、その後、出荷頭数が減少したこともあり、相
場は月末から回復基調に向かった。


今月のトピックス
東京食肉市場、韓国産豚肉を上場

 東京食肉市場鰍ヘ、米国産、台湾産に加え、2月1日より韓国産豚肉を上場する。まだ量的には少ないが、ロース、肩ロース、ももといった部分肉(フローズン)を中心に、月2回のセリを行う予定である。東京食肉市場の担当者によると、「台湾産と比べて、やや大きいが品質的には見劣りせず、買参人の評価もまずまず。今後、要望があれば他の国の豚肉も上場したい」とのことである。



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