◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

レンダリング施設の完成で

食鳥の地域内一貫処理

(岩手県 千葉 健市)

 


 岩手県気仙郡住田町にブロイラーの内臓などの残さいを処理し、 有効活用
するレンダリング施設が11月に完成した。
 
 この施設は、 今年1月から 「広域畜産活性化総合対策事業」 を活用して、 総
事業費7億3, 200万円を投じて建設を進めていたものである。 住田町農業協同
組合ブロイラー処理加工場の隣接地に鉄骨平屋建で建設され、 残さいを飼料化
するプラント、 排水処理施設を備えている。 これまで、 加工処理場から搬出さ
れるブロイラーの内臓、 羽、 血液などの残さい処理は、 町外の業者に委託して
きた。 今後は、 このレンダリング施設で処理した後、 これを利用して飼料を製
造し、 町内のブロイラー農家に販売する計画である。
 
 同町のブロイラー産業は、 生産者24人、 年間出荷羽数600万羽で、 畜産粗生
産額の47%を占める主要部門である。 この施設の完成によって、 町内でのブロ
イラーの生産から加工処理、 残さい処理までの一貫体制が整備され、 コスト低
減や産地間競争力の強化とともに、 同町がめざす 「環境にやさしい畜産」 の確
立が期待される。 
 

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