◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

 確実に定着しつつある上州銘柄豚

                   「クイーンポーク」

                                    (群馬県  福島 宗二郎)


 古くから多くの優れた種豚と肉豚を産出してきた群馬県。
 
 昭和30年から40年代の高度成長期に、 本県の養豚は需要の増大を受けて企業規模
的な多頭数飼育の養豚経営へと進展してきた。 
 
 その結果、 短期的により多くの産肉量が可能な飼料の開発や飼育方法の改善、 中
型種から大型種への改良が進んでいった。 その反面、 品質面で、 いくつかの問題が
でてきた。 
 
 これに対応するため、 高崎市、 安中市、 群馬郡、 佐波郡等の広域市町村において、
養豚の先進国から血統の優れた原種豚を導入し、 行政機関も関与しながら豚の育種
改良を進めてきた。 
 
 優れた指導者にも恵まれ、 13年もの歳月をかけて種豚生産者と肉豚生産者が、 共
に手を携えてきた努力の結果、 消費者に好まれる良質な豚肉を効率よく生産するた
めの品種改良及び肥育管理技術が確立された。 
 
 この農家集団で生産された豚肉を上州銘柄豚 『クイーンポーク』 と銘打ち、 消
費拡大を図っている。 
 
 この上州銘柄豚 『クイーンポーク』 の特徴は、

・筋肉繊維が細かいため軟らかい上に歯切れが良い。 

・筋肉内に目では見えない脂肪が介在し、 赤肉と脂肪が一体となった美味しさがある。 

・肉色は理想的な淡い紅色をしており光沢がある。 

・肉汁がほとんど出ない為、 日持ちが良い。 
 
 この特色ある 『クイーンポーク』 は、 各方面から引合いがあり、 着実に販売網 
を広げ消費者に大変喜ばれている。


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