この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
(北海道 新名 正勝)
北海道は全国の乳用牛飼養頭数の45. 2%を占める酪農大国である。 今後更 に発展をしていくための課題は多いが、 10月から乳質乳価制度がスタートした ことから、 ますます乳質改善が重要となってきた。 網走管内では、 拠点地区 (5年芭ば露ろう地区、 6年湧ゆう別べつ地区) を 中心に乳質改善濃密指導を行っている。 その中で、 最も成果を上げているのが、 8ミリビデオを用いた搾乳手順の見直しである。 北見生乳検査所、 NOSAI、 湧別地区農業改良普及センター、 地区JA等の担当 者がチームを組み8ミリビデオで搾乳作業を撮影し、 改善を要する事項を慎重 に検討し、 その結果を研修材料としてビデオを見ながら農家と討議する。 ビデ オ画面下部に、 時間経過を表示し、 作業のタイミングが確認できる。 また了解 を得て、 近隣農家を含めた検討会の教材として活用する仕組みになっている。 今までなかなか見られなかった近隣農家の搾乳作業、 ましてや自分の家族の 搾乳作業をゆっくり、 しかも繰り返し見ることができ、 画面で具体的に比較検 討できるので、 改善にも取り組みやすい。 関係機関の相互連携や意志疎通にも効果があるし、 家族の思い出アルバムと して保存もできる。 まさに、 効果の大きい手法である。