この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
日本短角種は、 岩手県内で古くから飼養され、 「南部牛追い唄」 にも唄われ ている 「南部牛」 をもとに改良を重ねた岩手の特産牛である。 放牧を中心に育 成されることから、 「自然で安全そして健康」 な牛肉として「いわて短角牛」 の 名称で親しまれている。 肉質が赤身主体であることなどから、 牛肉輸入自由化以降、 子牛価格、 枝肉 価格ともに大きく低落し、 飼養農家は苦しい経営を余儀なくされている。 このため、 「いわて短角牛」を広く県民に紹介し、 地元での消費を促進しなが ら生産振興を図ることを目的として、 岩手県経済連が 「いわて短角牛フェア」 を開催している。 このフェアは、 地方特定品種緊急総合活性化対策事業により 実施しているもので、 3回目を迎えた本年は10月22、 23日の両日、 盛岡市内の 中津川河川敷で開催された。 会場には、 "いわて短角牛紹介コーナー"、 "いわて短角牛を食べよう" 、"ふ れあい動物ランド"などのコーナーが設けられ、 2日間の入場者は約2万人に のぼった。 今年は例年よりも家族連れの姿が多く見られ、 盛岡の秋のイベン トとして、 「いわて短角牛フェア」 が定着しつつあることを示している。 今後 とも、 「 いわて短角牛」 の産直の推進とともに地元の消費の拡大を図っていき たい。