◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  消費者が豚肉生産の現状視察

                                                          (群馬県 本木 栄一)

 


 東京都内と埼玉県の消費者団体、 婦人会、 学校給食の栄養士ら50名が10月
5日、 群馬県佐波郡玉村町の食肉コンビナートや勢多郡富士見村、 赤城村の
養豚農家などを視察した。 
 
 これは、 豚の生産から処理までの過程を消費者に理解してもらい、 国産豚
肉の安全性等について認識してもらおうと実施されたものである。 
 
 一行は産地の実情を聞いた後、 全国一の処理能力を有し、 牛肉対米国輸出
処理認定工場 (全国で鹿児島、 宮崎、 群馬の3カ所) でもある褐Q馬県食肉
卸売市場の処理施設や 「上州銘柄豚・ハイポーク」 生産農場を視察した。 
 
 生産される豚は、 斉一性及び高品質化を図るため、 国と全農が造成した系
統造成豚を経済連が供給し、 ハイポーク専用飼料を給与したもので、 従来の
豚肉と比べ、 「ドリップが少ない」 「変色しにくい」 「脂肪の質が良い」 「豚肉
独特の臭みが無い」 「味が良い」 等の評価を得ている。 
 
 一行は、 「配合飼料には抗生物質が入っているのか」 「消毒にはどんな薬剤
を使用しているのか」 「輸入飼料はどこの国から入っているのか、 また農薬
のポストハーベストは問題ないのか」 など安全性に関する事や飼育方法、 品
質面などについて次々と質問し、 毎日家庭や学校で食べている豚肉だけに真
剣だった。 
 
 視察後、 JA横野で各々の立場から意見交換し、 お互いに顔の見える生産・
消費体制確立に向けて、 今後ますます強い絆で結ぶ必要性を確認しあった。 


 

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