◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  みんなの 「ももちゃん」 共進会出場

                                                          (鳥取県 沢田 寿和)

 


 「ももちゃん、 がんばれ!」 33名の小学生の高く大きな声援が共進会の会場に響
きわたった。 
 
 10月1日、 鳥取県中央家畜市場で開催された平成6年度鳥取畜産共進会に東伯郡
泊とまり小学校の2年生が飼育した乳牛 「ももちゃん」 が出品され、 特別賞に輝い
た。 
 
 泊小学校では全クラスで特定の教材と教科とを関連づけて勉強する 「総合学習」 
に取り組んでいる。 昨年、 2カ月間乳牛を校内の牧場で飼育した経験から、 今年も
牛をテーマに総合学習に取り組むことになった。 倉吉農業改良普及所と県立農業大
学校へ牛の提供や牛の飼育管理等を相談、 協力を依頼した。 そして、 今年はホルス
タインの雌育成牛で飼育することはもちろん、 共進会出品を目指すこととなった。 

 子供たちは良い牛に育てるため、 餌の与え方、 ブラッシング等の管理方法を勉強
し、 猛暑となった夏休みも1日も休まず朝夕2回の世話を続けた。 担当の先生も校
庭で牛を歩かせる練習を行うなど、 クラスが一丸となって共進会を目指した。 
 
 共進会当日は朝からクラス全員で会場に駆けつけ、 先生が牛を引いて審査に臨ん
だ。 乳牛第1区 (育成牛) の審査が始まると子供達はみんなで作った横断幕と 「も
もちゃん応援歌」 の大合唱で応援した。 残念ながら上位は逃したが、 子供達の取り
組みと努力に特別賞が贈られ、 会場からは惜しみない拍手が送られた。 
 
 当日、 会場内ではふれあい畜産祭りが開催され、 泊小学校の 「ももちゃんコーナ
ー」 をはじめ、 小学生の応募作品による 「家畜の絵画コンクール」 やミニ動物園、 
牛肉食べ比べ大会等の多彩なイベントが催され大賑わいであった。 
 
 今回の泊小の活動を通じて、 貴重な経験を得た我々畜産関係者は、 今後一層家畜
に対する子供達の大きな夢を育てると共にその夢に応えていく活動を進めたいと感
じた。  

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