◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

阪神・淡路大震災の生乳流通への影響

(愛知県 林 敏廣)

 


  1月の阪神・淡路大震災では、 乳業工場にも大きな被害が出ているが、 中京
地区の愛知県でも、 生乳流通への影響があった。 
 
  愛知県酪連の尾張南部ミルククーラーステーションでは毎日約140t前後の生
乳を、 愛知県内を中心とした乳業工場に出荷しているが、 地震の影響によると
思われる生乳出荷日の変更等が、 地震発生後約1週間、 相次いだ。 
 
  その内容は出荷予定日を早めたのが約30t、 延期したのが約40tで、 緊急増量
の要請が約60t あった。 出荷予定日の変更は、 ミルククーラーステーションの
貯乳タンクを利用して調整し、 緊急増量については、 全国連の協力を得て広域
生乳を手配して対応した。 物流と情報が混乱している中、 被災工場からの配乳
変更と牛乳等の代替製造があったためと考えられるが、 貯乳タンクの在庫が適
正水準であったこともあり大きな混乱はなかった。

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