◎地域便り

地元産業を支えるブロイラー

  愛知県北設楽郡東栄町 (人口約5, 500人)のブロイラー生産は農業粗生産
額の約８割を占め､ 町の基幹産業として多くの人がかかわっている｡ 大きな
特長は､ 生産から加工､ 流通まで全て町内で行っている点で､ 全国的にもめ
ずらしい｡ 
　
  ブロイラー生産は､ やまびこ農協ブロイラー生産部17戸が年間約110万羽
を出荷している｡ 部会では毎年研修会を行うなどして､ 飼育管理技術の向上
を図り､ 消費者に､ より安全で新鮮な鶏肉を食べてもらおうと努力している｡ 
　
  生産された鶏は全て農協チキンプラント(処理場)で解体している｡ 解体さ
れた鶏肉の一部は同じ敷地内の加工所で､ みそ味やしょうゆ味の味付けがさ
れたり､ くんせい､ ウィンナーに加工され､ 付加価値を高めた商品として出
荷されている｡ 
　
  できた商品は東三河地域に出荷されるほか､ 地元商店や農協直売所､ 生協､ 
郵便局のふるさと小包など幅広く利用されている｡ ｢東栄チキン｣のブランド
名で広い地域に知れわたっており､ くんせいなどは贈り物として多くの人が
利用しており､ また､ フランクフルトソーセージも観光客に人気がある｡ 
　
  最近では､ 特に生協との取引きが伸びており､ 生協側が期待している､ よ
り安全な鶏肉を供給するために､ 特殊飼育として休薬期間の延長を行ってい
る｡ また､ 交流会などでの商品の検討を通して､ 生産者の顔が見える､ より
安心できる鶏肉生産が進められている｡ 

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