◎地域便り
| この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
地域に密着して活躍する自給飼料生産の強い味方
(宮崎県 森 弘)
最近､ 粗飼料の生産を専門の集団が受け持つ分業化の動きが出てきているが､
宮崎県川南町の有限会社アグリパートナー宮崎は全国的にそのパイオニアとし
て知られている｡
社長の岩切久義氏は､ 昭和58年に前身である㈲川南農業土木を設立｡ 畑作の
種々の作業受委託の傍ら､ 牧草､ 稲わらの刈取り､ トウモロコシの収穫からサ
イレージ調製作業まで手掛けている｡ 最近では､ 川南町はもとより､ 児湯郡内
の酪農家､ 肉用牛農家の要請に応えており､ 受託作業面積は飼料作物だけで現
在約400haに達している｡
平成５年３月には､ 家畜のふん尿を利用した有機栽培を目指すべく ｢ひむか
コンポストセンター｣ を設立し､ 現在の社名に改称した､ 会社の方針は､ ①作
業料金は農家の納得がいく料金で､ ②収穫適期には昼夜をいとわず作業を､ ③
社員の技術習得の徹底等で､ 作業の効率化にも積極的に取り組んでいる｡
自給飼料生産とふん尿処理は､ 畜産農家にとって､ 効率的な設備投資が要求
される部門だけに､ 飼料生産の受託作業への期待は大きいと考えられる｡
将来について､ 岩切社長は､ ｢コントラクターの研修所を開設して農業の作
業受委託集団のリーダーを養成し､ 農家の経営合理化に寄与していきたい｣ と
夢を語っている｡
(注) コントラクター‥農作業請負組織
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