◎地域便り


いま北海道のコントラクターは

北海道/黒沢 不二男

 労働力の不足や大型機械等の投資負担を軽減するため、 北海道各地でコントラ

クター (農作業請負組織) の活躍がみられるようになってきた。 



 北海道農政部は、 「北海道農業・農村のめざす姿」 の中で農業者を支援するシス

テムとして、 コントラクターの育成を図る方針を打ち出している。 



 このほど、 その一環として8年2月現在の実態調査を実施した。 対象総数は41

組織で、 民間会社によるものが15、 農協系統組織 (出資子会社を含む) が12、 農

業者や農業法人等によるものが14となっている。 民間会社の業種は運送業や土建

業が主体である。 



 請負作業の内容は、 酪農・畜産地帯では牧草の収穫やサイレージ調製作業が多

く、 耕種地帯では病害虫防除や収穫作業、 また、 酪農・畜産地帯では民間会社が

請負っているという特徴もある。 



 所有機械は、 酪農・畜産地帯がトラクター、 フォレージハーベスター、 ベーラ

ーが主体。 稲作地帯は、 無人ヘリやコンバインが多く、 畑作・野菜地帯はトラク

ターやコンバイン。 



 今後の業務見通しについては、 ほとんどの組織が事業量は増加すると見込み、 

体制の拡大を志向している。 そのためには、 必要な機械の購入・人員の確保・年

間作業量の安定的確保などが改めて問題点として浮上してくる。 各組織とも、 様

々な支援制度の充実を強く要望している。 



  支庁別農作業請負組織(8年2月現在)

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  区  分  ホクレン  石狩  檜山  後志  空知  上川  留萌  宗谷  網走  

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  民  間                   1                      2    1     1  

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  農協等     1       1     1                2                1  

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  農業者                               5               1       

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  合  計     1       1     2           5    2     2    2     2 

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  区  分  胆振  日高  十勝  釧路  根室  合計

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  民  間               3     1     6    15

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  農協等         1     1     3     1    12

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  農業者         2     5     1          14

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  合  計         3     9     5     7    41

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