◎地域便り

　愛知県渥美酪農婦人部では､ 酪農経営に目覚めようということで､ 乳牛の専門

技術員を講師に経営における飼料費の問題についての学習会を平成７年７月に開

催した｡ この中で４名の女性酪農家が､ 飼料の給与量､ その単価､ 出荷乳量など

から粗利益を出して､ その経時的変化を見ていくことにした｡ 



　今までのところ､ １日１頭当たりの乾物給与量は約21kg､ 乳量は25kgで戸別に

差があるものの､ 経時的には変化が少ないという結果が出ている｡ しかし､ 飼料

における乾物１kgの単価が､ 昨年７月に約44円であったものが､ ９月頃から上昇

し始め､ 平成８年２月現在では50円となった｡ 従って､ １日１頭当たりの飼料費

は126円上昇した｡ この４戸の平均の乳牛飼養頭数は55頭と県平均に近いが､ こ

のままの飼料価格で推移すれば､ １戸当たりの収入は年間約250万円減少するこ

とになる｡ 



　しかし､ この中で１戸の酪農家は給与する飼料を､ 乾物１kg当たりの単価を上

げないように組合わせ､ この半年間維持し続けて来た｡ その結果､ １日１頭当た

りの粗利益約1, 500円を確保しており､ 経営の悪化を防いでいる｡ 



　酪農経営の中では見直す部分がまだまだ多く､ 彼女らは ｢飼料費を１日1,000

円節約してハワイへ行こう｣ を合言葉に頑張っている｡