◎地域便り


労力軽減へ、 和牛ヘルパー組合誕生

鳥取県/山崎和夫

 鳥取西部農協管内の和牛飼育農家が相互に協力し、 和牛飼育の安定的な継続、 

増頭やゆとりある和牛経営を図ろうと、 この4月1日からセリ市場への出荷、 各

種検査等を援助するヘルパー組合が発足した。 



 和牛ヘルパーの導入は県内では初めてで、 3月25日に米子市東福原の鳥取西部

農協本所でヘルパー組合 (ヘルパー登録者41人) 設立総会が開催され、 組合長に

西伯郡岸本町の遠藤光明さん (37才、 飼育頭数経産牛28頭、 育成牛5頭) が選出

された。 



 設立のきっかけは昨年9月の家畜市場の統合に伴い、 西伯郡岸本町にあった西

部家畜市場が閉鎖になり、 東伯郡赤碕町の県中央家畜市場に一本化されたため、 

セリ市に出かける負担が増大、 高齢化や人手の少ない兼業農家などからヘルパー

を求める声が上がり、 これに応えてシステム化したものである。 



 事務局は鳥取西部農協畜産課内に置き、 業務は農協の各基幹支所で行う。 



 ヘルパーの利用は希望する15日前までに利用料を添えて申込むことになってい

る。 利用料はセリ市への輸送が1回につき1万円、 登録検査が5千円、 生産検査

が2千円である。 



 ヘルパーに対しては出勤手当てとして利用料の95%が支給され、 残り5%が運

営費としてヘルパー組合に納入される。 



 和牛を取り巻く環境が厳しく、 中山間地を広く抱える当農協管内の和牛農家の

間には、 このヘルパー制度が和牛振興の起爆剤になればと熱い期待が寄せられて

いる。      


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