◎地域便り

　鹿児島県姶良 (あいら) 郡隼人町の姶良郡中央家畜市場を主催するJAあいら畜
産部は､ 子牛生産農家の意欲向上とセリ市の活性化を図るため､ 毎月のセリ市で
高齢の子牛生産者を表彰することを決めた｡ 

　姶良郡内では､ 約2,500戸の農家で約10,000頭の繁殖雌牛が飼養されているも
のの､ 生産農家の平均年齢は既に65歳を超え､ 高齢化により年々５％程度ずつ飼
養農家戸数が減少する状況にあり､ これに歯止めをかけることを目的に企画され
たもので､ 毎月のセリ市出荷者の中から高齢者に贈られる｡ 

　映えある第１回受賞者は､ 蒲生 (がもう) 町の福原栄蔵さん (84歳) に決定｡ 
今回は､ ３人が受賞対象者となったが､ 飼養歴70年という大ベテランの福原さん
に賞状､ 賞品が贈られ､ 功績がたたえられた｡ 

　セリ市場で行われた表彰式では､ 村田組合長より ｢畜産振興のため､ 末長く元
気で生産に励んでください｣ との激励に対して､ 福原さんは昨年奥さんを亡くさ
れ､ また病気になるなどつらいことがあった中での今回の表彰に笑顔で ｢こうし
て表彰を頂き､ また意欲が湧きます｡ 健康なうちは牛飼いを続けたい｡｣ と語っ
ていた｡ この日福原さんが出荷したメスと去勢の子牛２頭は､ それぞれ260千円､ 
385千円の値がついた｡ 

　この模様は､ 新聞はもとより､ 地元テレビの ｢ちょっといい話｣ でも放映され､ 
これからの第２回・３回表彰にはずみをかけ､ 好スタートとなった｡ 

　高齢者の方々も ｢まだまだ若い者には負けられないぞ｣ の精神で元気でキバイ
やんせ！