◎地域便り


10周年を迎えた鹿児島黒牛産地宣伝販売会

鹿児島県/折小野 学
 鹿児島黒牛産地宣伝販売会が7月22日に川辺郡知覧町の鹿児島くみあい食肉南
薩工場で開催された。 この宣伝販売会は鹿児島県経済農業協同組合連合会の主催
で、 鹿児島黒牛を取り扱っている全国の量販店やスーパーなど取引先を年に1回
産地に招き、 鹿児島黒牛のブランドをさらに確立することをねらいとして開催さ
れている。 

 10年目を迎えた今年は、 全国各地の48社、 73名が招かれ、 10周年を記念して永
年尽力を頂いた17社に感謝状及び記念品が贈呈された。 販売会には例年より20頭
多い100頭の鹿児島黒牛が上場され、 産地せり方式により展示販売された。 

 成績は、 4等級以上が91% (5等級以上44%) で、 平均単価は2,568円 (前回
より1キロ当たり82円高) であった。 セリ開催前の審査会でグランドチャンピオ
ンとなった内倉光弘 (うちくら みつひろ) さん (JA高山 (こうやま) 町) の去
勢牛 (枝肉重量423.5kg) が枝肉単価8,100円の過去最高の値を付けた。 

 せりに先立ち 「マーケットニーズに合った牛肉とは」 のテーマで、 部分肉展示
による生産者研修も開催され、 最終商品である部分肉を目の前にしてマーケット
ニーズに対応した牛肉づくりの啓もうが図られた。 

 招待された取引先の方々は、 翌日の23日に曽於 (そお) 郡中央家畜市場におけ
る子牛取引の状況や、 鹿児島県肉用牛改良研究所での種雄牛造成の状況などを視
察し、 鹿児島県における肉用牛生産の現状について認識を深めた。 今後とも、 多
くの鹿児島黒牛を取引していただき鹿児島黒牛のブランド評価を一層高めていた
だくことを期待したい。


【キロ8,100円の肉牛を出品した内倉光弘さん(左はし)、中央は購買者、
  右はしは森口県経済連会長】


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