北海道 川端永一
北海道では酪農ヘルパー事業が発足して5年目になり、 平成7年8月1日現在 で78の酪農ヘルパー組合が設立されている。 畜産振興事業団や道の補助を受けな がら、 地域事情に即した主体的な運営が行われており着実に成果を上げている。 ヘルパー要員は、 専任が244人 (1組合平均3.1人)、 臨時が545人 (同7.0人) となり、 年々体制が強化され酪農家との信頼関係を深めている。 78組合が対象としている酪農家は6, 685戸で、 1組合当たり86戸になる。 酪農 家がヘルパーを利用した回数は、 6年度実績でみると1戸当たり年6.2回で、平均 するとほぼ2カ月に1回の割合で利用していることになる。 平成5年度の専任ヘルパー195人 (73組合) を対象とした調査結果からみると、 身分はJA (正・臨・嘱託) との雇用関係が53%で、 利用組合との雇用関係も36% と高い割合になっている。 年齢は、 30歳までの層が64%を占め若い人が多い。 ま た、 女性の専任ヘルパーは27人おり、 その内85%が30歳以下となっている。 専任ヘルパーで新規就農を希望しているのは29人 (15%) で、 やや期待はずれ の感じもあるが、 今後の情勢をみて意思決定したいという人もいる。 ヘルパーの出身をみると、 農家と非農家の比率は52:48でやや農家出身が多い が、 女性では非農家出身が多い。 地域別では、 道内出身者が68%と圧倒的に多い が、 東京都の11人をトップに東北から九州におよぶ27都府県から来道している。 なお、 酪農ヘルパーを養成する研修会を、 ホクレン畜産実験研修牧場 (訓子府 (くんねっぷ) 町) で年4回開催するほか、 専任ヘルパーの技術向上研修会を年 1回開催し、 資質の向上をはかっている。元のページに戻る