◎地域便り


農業簿記コンクール最優秀賞受賞でさらなる飛躍を

鳥取県 山■和夫

 鳥取県農業青色申告会交流会 (県農業青色申告指導連絡協議会・県農協中央会

主催) が1月19日東郷町で開催され、 県内の青色申告農家ら80人が集まった。 



 席上、 県優良農業簿記コンクールの表彰式が行われ、 西伯郡大山町の谷喜一郎

さん (61) が最優秀賞に選ばれた。 



 谷さんは水稲160アール、 葉たばこ110アール、 花だん苗2アール、 酪農 (経産

牛37頭、 育成牛18頭、 子牛12頭、 飼料作延10ヘクタール) の複合経営を行ってい

る。 喜一郎さんは主として葉たばこ、 長男の友幸 (ともゆき) さん (35) が酪農

部門を担当している。 



 谷さんが青色申告をするようになった昭和55年頃、 どんぶり勘定で経営内容が

不明確であったため、 経営の実態把握と税務対策の2点から単式の簿記記帳を開

始した。 



 その後、 資産、 負債関係を明らかにする必要から昭和60年から複式簿記に切り

替え、 平成4年からは友幸さんの協力でパソコンを導入、 記帳の効率化を図って

いる。 



 谷さんは昭和56年の大山町青色申告会発足当初から会長として記帳の推進を積

極的に行ってきた。 発足当時10名だった会員数も120名に増加している。 



 増頭への意欲と努力、 機械装備の充実が実を結び、 地域を代表する酪農家とし

て認められている谷さんの自慢は、 コンクリート製バンカーサイロで省力的に良

質なサイレージを調製すること、 牛のふん尿のほ場還元により、 水稲、 飼料作物

など多収を図っていること、 そして、 中国一の高峰大山の裾野で風通しのよい環

境に恵まれた牛舎があげられる。 



 記帳決算をもとにした経営分析結果を活かし、 将来は、 水稲、 葉たばことも規模を縮小し、 酪農専業へ移行、 肉体的にも精神的にもゆとりを持った酪農経営を最大の目標として今日も頑張っている。 


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