◎地域便り


環境美化に巡回調査

北海道/森本 正隆

 北海道後志 (しりべし) にある有数のリゾート地ニセコ町の酪農は、 18戸のう

ち15戸が畑作・水稲・野菜などとの複合経営で、 約1, 300頭の乳牛を飼養してい

る。 



 ニセコ町酪農婦人部は平成元年、 「牛飼い仲間が楽しく気軽に集まれる会」 を

目指して結成された。 



 これまで、 他県との交流を始め、 廃油を利用した石けんづくりや 「牛舎周辺を

花壇で美しくしよう」 と、 花の苗の全戸配布など環境美化を考えた多様な活動に

取り組んできた。 おかげで酪農家が花で彩られるようになってきた。 



 平成6年からは、 さらにゆとり創出事業の一環として、 牛舎環境巡回調査を始

めた。 酪農婦人部の会員自らが、 役場・JA・普及センターの協力を得て、 自分以

外の農家をローテーションを組んで調査採点する。 採点項目は普及センターが作

った17項目あり、 調査票にもとづいて採点を行っている。 



 会員たちには 「地区が異なると、 他の農家へ行くこともないのでいい取り組み

だ」 と評判も上々だが、 採点のときは 「ここの農家がダメなら、 うちはもっとダ

メだわ」 とわが家の管理状況を反省することにもつながっている。 



 成果は上々で、 リゾート地ニセコにふさわしい酪農環境づくりを目指したニセ

コ町酪農婦人部の今後の活動に期待は大きい。 




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