◎地域便り


銘柄鶏肉普及に向けて消費者教室開催

岩手県/千葉 健市

 日本食鳥協会東北支部は、 3月3日に、 盛岡市で消費者や鶏肉生産者ら約80人

を対象に 「国産銘柄鶏肉知識普及教室」 を開催した。 この普及教室では、 ブロイ

ラーと品質が違う銘柄鶏肉やそれを利用した各種料理を消費者にもっと理解して

もらうため、 学識経験者・生産者の基調講演と実際に銘柄鶏肉を使った料理の試

食会が行われた。 



 講演を行った京都産業大学経営学部の駒井教授は、 フランスの赤ラベル制度を

例示し、 「日本独自の銘柄鶏肉の認定制度が必要である」 と話した。 また、 岩手

県で銘柄鶏肉を生産している住田フーズ株式会社の柏山常務取締役は、 「海外か

ら鶏肉が年間40万トン以上輸入されている現状では、 国産鶏肉の生き残る道は、 

品質で輸入鶏肉に対抗する必要があり、 銘柄鶏肉の重要性が高まる」 と分析した。 



 さらに岩手県畜産試験場で開発した銘柄鶏の 「南部かしわ」 を使った岩手郷土

料理の 「ひっつみ (すいとん)」 が試食に供され、 消費者からは 「普通の鶏肉に

比べ、 コクがあり、 味が良い」 と高い評価を得ていた。 



 今回の普及教室を通じて、 生産者は銘柄鶏肉の品質に自信を持つとともに、 消

費者からは 「銘柄鶏肉の良さが学べて良かった」 との感想が聞かれた。 




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