◎地域便り


発酵と乾燥をバランスよく同時に行えるたい肥処理施設

愛知県/三輪 益司

 愛知県一宮市の岩田泰樹 (やすき) さん (30歳) は、 発酵と乾燥をバランスよ

く同時に行うことのできる新しいタイプのたい肥処理施設を導入し、 良質な堆肥

を製造している。 



 自力で施工したパイプ式ハウス (幅6m×長さ60m) に土間コンクリートを打っ

ただけの施設の中に、 特徴のあるかくはん機が動いている。 レールはなく、 ガイ

ドケーブルとセンサーにより、 タイヤでハウス内を往復する。 乾燥ハウスなのだ

が、 家畜ふんのたい積高が60cmあり、 水分調整を行うことができ、 製品たい肥を

再び戻すことで発酵も同時に行っている。 



 岩田さんは、 この施設を低コストで設置するために、 パイプ式ハウスの基礎は

U字溝にコンクリートを流し込んで作った。 また、 機械業者と相談の上、 電気ケ

ーブルを土間の上を引きずるだけの構造にしている。 摩耗が早く進んで交換が早

くなっても、 設備投資するより低コストで済むそうだ。 



 経産牛70頭から毎日排出される約2, 500kgのふんをこの施設で全てたい肥化し、 

5, 000円/tで販売しているが、 近くに良質なたい肥製造者がいないこともあっ

て、 超人気になっている。 



【たい積高が60pあり、水分調整のできる対比処理施設】
【レールなしのかくはん機はガイドケーブルとセンサーで                 往復
                低コストにするための引きずり式の電気ケーブル】
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