◎地域便り


子牛セリ市でパソコン大活躍

宮崎県/末永 悟

 宮崎県の南西部に位置する都城市は畜産の盛んな地域で、 JA都城の都城地域家

畜市場での和牛子牛の取引頭数は、 全国第2位の2万3千頭 (平成7年) である。 



 セリは月に4日程度開かれ、 1日当たり約500頭が取り引きされる。 その日の

セリが終わると、 地元の購買者は、 セリ落とした子牛をすぐに引き取ることもで

きるが、 全国から集まる購買者の多くは、 市場内の97部屋ある追い込み牛舎に牛

を入れておく。 この牛舎は、 搬入される牛と、 セリ落とされた牛を入れておくた

めに建てられ、 各部屋の管理台帳により、 部屋の状況把握を行っていたが、 取引

頭数が増えたことから、 混みあうようになった。 また、 牛の移動が頻繁に行われ

る中での作業のため、 同市場では、 3年前からパソコンで行う管理システムを研

究し、 このほど行われた4月のセリで初めて試行した。 



 結果は大成功で、 子牛の登録と搬出入を2台のパソコンに入力するだけで、 各

部屋の状況確認が瞬時に画面で判断できるようになった。 また、 搬出と搬入 (部

屋の振り分け) が同時にできるため生産者、 購買者を待たせずに作業ができるよ

うになった。 担当者を3人必要とする仕事量も2人で済むようになった。 



 JA都城では、 さらに、 省力化と作業の安全対策に取り組んでおり、 子牛の誘導

レール設置などを行っている。 




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