鹿児島県/川野 組男
かごしま黒豚流通懇談会が10月24日夜、 東京・銀座 「サッポロライオン」 で開 催され、 流通業者や市場関係者、 黒豚の生産者、 県関係者など60名が出席し、「か ごしま黒豚」 についての意見交換を行った。 この懇談会は、 かごしま黒豚の品質の良さを再確認してもらい一層の銘柄確立 を図ろうと、 生産者で組織する鹿児島県黒豚生産者協議会と鹿児島県が開いてい るもので、 今回が3回目となる。 今回は農林水産省畜産局の信國家畜生産課長も出席され、 「豚肉は一般向けと、 高くても特定価値を認める市場向けがあり、 黒豚は後者である。 やたらと数を求 めず品質の向上に努め、 鹿児島の財産として大切に育ててほしい」 とあいさつし た。 生産者協議会では、 純粋のかごしま黒豚であることを証明するため、 市場へ出 荷する黒豚に 「黒豚生産者証明書」 を添付して出荷し、 他の黒豚との差別化に努 めている。 意見交換会では、 流通業者から 「○○○黒豚などやたらと多く出回っている。 黒豚の基準はないのか」 「黒豚はセット販売が主流なので、 調理しにくいモモや ウデなどの部位を加工品や高級感のある料理にいかにするかがポイント」 「市場 では黒豚はキメが細かく好評であるが、 生産者の証明書のないものは評価が低い」 「紛らわしいものは売らないようにしているので、 自信を持って生産してほしい」 などの意見や要望があった。 生産者からは、 「他の品種と掛け合わせたものが黒豚として出回っており、 苦 々しい」 「鹿児島の生産者は純粋種にこだわり、 品質に責任をもって生産してい る。 流通サイドもこだわってほしい」 など要望が出された。 意見交換会の後、 鹿児島県種豚改良協会でサツマイモを給与して生産された黒 豚肉で 「しゃぶしゃぶ」 等の試食を行い、 出席者からは、 「さすが本場のかごし ま黒豚は味がちがう」 と品質の良さを再認識する声があがっていた。元のページに戻る