豚 肉

豚 肉

● 8月の生産量

前年同月を下回る
 8月の国内生産は、 母豚飼養頭数の減少等を受け、 と畜頭数が129万4千頭 (▲3.8%) となった。 生産量も、 と畜頭数の減少を受けて、 6万6千605トン (▲3.3%、 図1) となった。  平均枝肉重量 (全国平均) は、 73.5kg (0.4%、 図2) と前年同月並みであっ た。
◇図1:豚肉の生産量◇
◇図2:豚平均枝肉重量◇

● 8月の輸入量

SG発動で、 冷凍品は前年同月の3分の1
 8月の輸入量は、 7月から発動されたセーフガード (SG) のため、 2万8千42 5トン (▲46.5%、 図3) と大きく減少している。  冷凍品は、 6月までに、 SGの発動を見越した在庫手当てが済み、 当面の必要量 は確保できていると見られるため、 1万2千610トン (▲64.1%) と大きく減少 した。 これは、 昨年11月のSG発動後の動きと同様である (図4)。  一方、 冷蔵品は、 国内生産が減少傾向にある中で、 毎月一定量の需要があるこ とから、 1万5千816トン (▲12.2%) と冷凍品ほどの減少にはなっていない。  国別にみると、 米国産は、 冷凍品が前年同月比▲23.3%と下回ったものの、 冷 蔵品は、 同8.5%増で、 合計で9,012トン (▲17.2%) となった (図5)。  台湾産は、 冷凍品が同▲69.1%、 冷蔵品も同▲4.4%と下回ったことから、 合 計で 1万2千625トン(▲45.8%) となった。  この他、 加工向け冷凍品が主体のデンマーク産は、 399トン (▲96.9%) と激 減した。 カナダ産は、 1千408トン (▲50.5%) となった。
◇図3:豚肉の輸入量◇
◇図4:冷凍、冷蔵品別豚肉輸入量◇
◇図5:豚肉の国別輸入量◇

● 8月の推定出回り量

前年同月をわずかに上回る
 8月の推定出回り量は、 12万679トン (2.1%、 図6) となった。  国産品が6万5千777トン (▲5.6%) と前年同月を下回り、 輸入品は、 在庫の 取り崩しから5万4千902トン (13.0%) と前年同月を上回った。  7月の家計購入量 (1人当たり) は、 373グラム (0.7%) で、 加工仕向肉量は 3万6千322トン (0.3 %) であった。
◇図6:豚肉の推定出回り量◇

● 8月の推定期末在庫量

輸入品は依然高水準
 8月の推定期末在庫量は、 25万3千42トン (148.8%、 図7) となった。 国産 品は、 1万7千652トン (27.8%)と前年同月を大きく上回っている。  輸入品は、 SG発動前に輸入された在庫の取り崩しが進んでいるものの、 23万5 千390トン (167.8%) と、 依然、 高水準にある。 これも、 昨年11月のSG発動前後 の動きと同様である。
◇図7:豚肉の推定期末在庫量◇

● 8月の国産枝肉価格

前年同月をかなり大きく上回る
 8月の卸売価格 (東京市場・省令) は、 562円/kg (7.3%) となった (図8)。 これは、 生産量が減少傾向にある中で、 牛肉から豚肉へ一部需要がシフトしたこ と等が要因とみられる。  9月の卸売価格 (速報値) は、 夏場に落ち込んだ生産量が回復し、 この時期に 価格が下がるという例年の傾向と同様に、 月半ばから月末にかけて値を下げ、 月 平均では498円/kg (6.9%) となった。
◇図8:豚肉の卸売価格(東京・省令)◇

● 8月の輸入豚肉仲間相場

冷蔵、 冷凍ともロイン系高い
 8月の冷蔵品輸入豚肉の仲間相場は、 依然前年同月を上回っているものの、 総 じて、 前月よりは値を下げた。   「ロース」 は、 テーブルミート需要が強い米国産が、 856円/kg (26.3%、 図 9) と前月より10円値を下げ、 台湾産は、 927円/kg (14.6%) と前月より34円 下げた。 また、 「ヒレ」 も、 「ロース」と同様の動きを示した。  冷凍品は、 ロイン系が引続き値を上げたが、 「うで」、 「もも」 などのスソ物は、 一時の堅調感が消えた。 台湾産 「うで」 は、 437円/kg (▲1.0%) と前月より4 円上げ、 「もも」 は、 536円/kg (▲2.6%、 図10) と前月より1円下げた。
◇図9:輸入豚肉の仲間相場(冷蔵品)(米国産ロース)◇
◇図10:輸入豚肉の仲間相場(冷凍品)(台湾産もも)◇

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