◎地域便り


新しい鹿児島市食肉センターが落成

鹿児島県/宮里 俊光
 鹿児島市は、平成4年度から同市下福元町の約3ヘクタールの用地に新しい食
肉センターを建設中であったが、去る9月5日に竣工式が行われ、10月1日から操
業が開始された。

【新しい鹿児島市食肉センター全景】

 旧施設は市街地に位置し、汚水処理量の増加、輸送車両の大型化や交通混雑、家
畜の鳴き声や悪臭の発生など環境条件が年々悪化していたことや、近年の流通の
多様化や衛生管理体制の強化などから、新たな食肉センターの整備が望まれてい
た。

 整備された施設等の総事業費は約80億円で、うち約57億円については国産食肉
産地体制整備事業により国の補助を受け整備された。

 新しい食肉センターは、と畜解体から部分肉処理まで一貫して行う施設である。
本館棟、管理棟、廃棄物処理棟、汚水処理棟、病畜棟、受水棟などからなり、延べ床面
積は約1万4千平方メートルである。処理能力は、と畜解体部門が1日当たり豚1,
300頭、牛40頭であり、部分肉処理部門が豚910頭、牛35頭である。

 同センターには、自動背割り機や日本で2台しかない豚自動電殺装置など、最新
鋭の設備が整っている。また、手を使わず水道の蛇口を開け閉めするシステムを使
い、ナイフは1頭処理するごとに83度の熱湯で消毒するなど、特に衛生管理面に配
慮がなされており、本県の基幹食肉処理施設として大きな役割を果たすものと期
待されている。

【豚自動電殺装置】


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