豚 肉

豚 肉


◇図1:豚肉の生産量◇

4月−75,522トン (0.6%) 

・と畜頭数は、 母豚の減少等から、 1,422千頭 (▲0.7%) と、 再びわずかに下回
 る

・平均枝肉重量 (全国平均) は、 75.9kg/頭 (1.4%)と8年7月以降前年同月を
 上回って推移

肉豚生産出荷予測

 資料:農林水産省畜産局「肉豚生産出荷予測」
    (平成9年5月30日公表)


◇図2:豚肉の輸入量◇

4月−41,974トン (▲68.4%) 

・基準輸入価格引下げで、 3月よりは増えたが、 昨年4月はSG解除で激増したこ
 とから、 前年同月を大幅に下回る

・冷蔵品は、 テーブルミートの一定需要から、 台湾産の輸入禁止措置による不足
 分を米国産等が補い、 10,814トン (▲43.8%) 


◇図3−1:米国からの豚肉輸入量◇

◇図3−2:台湾からの豚肉輸入量◇

4月の米国産−12,042トン (▲55.1%) 

・冷蔵品は、 台湾産の代替需要等から、 8,565トン (▲5.9%) 

台湾産−5,633トン (▲86.6%) 

・口蹄疫の発生による輸入禁止措置から、 冷凍品のみの輸入となる

その他

・デンマーク産が、 12,200トン (▲62.5%) と前月に比べ大幅増

◇図4:豚肉の推定出回り量◇

4月−122,051トン (▲2.1%) 

・輸入品は、 先月に引続き、 前年同月を下回り49,135トン (▲3.3%) 
・国産品は、 72,916トン (▲1.2%) 


◇図5:豚肉の家計購入量 (1人当たり) ◇

4月−381g/人 (▲3.3%) 

・台湾産の輸入禁止措置等から卸売価格が上昇し、 量販店での特売の減少、 売場
 面積の縮小等により前年同月を下回る

・3月の加工仕向肉量は、 ハム、 ソーセージの生産量減少から30,878トン (▲1.
 1%) と8カ月連続して前年同月を下回る


◇図6:豚肉の推定期末在庫量◇

4月−130,885トン (▲14.1%) 

・8年6月をピークに在庫の取崩しが進む
・昨年4月はSG解除で在庫が急増したため、 前年同月比は減少


◇図7:豚肉の卸売価格 (東京・省令) ◇

4月−543円/kg (▲2.3%) 

・品薄感から600円台のスタートとなったが、 末端需要が弱いこと等から徐々に
 値を下げ、 月末には500円を割る

5月 (速報値) −503円/kg (▲2.5%) 

・米国産冷蔵品が多く出回ったこと等から相場が緩み400円台から500円台前半で
 推移したが、 月末には量販店の特売需要等から、 再び600円を超える


◇図8:国産豚肉の仲間相場 (冷凍品) ◇

4月冷凍品 「うで」 −480円 (1.8%) 
  同   「もも」 −515円 (▲5.2%) 

・うでは、 7カ月ぶりに前年同月を上回る
・台湾産豚肉の輸入禁止措置等から、 引続き全品目が前月よりも値を上げる


◇図9:輸入豚肉の仲間相場 (冷蔵品)◇

4月米国産 「ロース」 −918円/kg (12.9%) 

・台湾産豚肉の輸入禁止措置等から、 引続き前月よりも値を上げる


◇図10:輸入豚肉の仲間相場 (冷凍品)◇

4月台湾産 「もも」 −494円/kg (▲6.6%) 

・台湾産豚肉の輸入禁止措置等から、 引き続き全品目が値を上げる

 (注) 台湾からの豚肉の輸入禁止措置の対象は、 

1 平成9年2月21日以降にと畜されたもの

2 平成9年2月20日以前にと畜されたものであっても、 3月18日以前に発送さ
  れていないもの



トピックス
7月1日、 セーフガード (SG) 解除

 
 7月1日、豚肉の基準輸入価格等は次のように通常時のものとなる。

平成9年度部分肉ベース 
  

 SGの発動は、8年7月から9年6月までのまる1年になる。その間、 冷蔵品の輸
入量は、 毎月一定の需要があることから、1万トンから1万6千トン程度で推移。
冷凍品は、 SG発動前に急増した後、月々の増減の差は大きいが、7月以降の月平均
は約2万トンとなった。  昨年は、4月の輸入量 (SG換算ベース) は、13万3千09
4トンと激増したことから、 5月には関税の緊急措置の発動基準数量を超えた。

 今年度は、 第2四半期の関税の緊急措置の発動基準数量が407,643トン(前年比
30.8%) と昨年に比べて高いことや、 8年度の輸入量の約40%を占めた台湾産が
輸入禁止になったこと等からすぐのSG再発動は考えにくい。しかし、7月の通関を
待つ未通関在庫が4月末現在で2万9千トンあることから、需要を超えた「思惑先
行」 の輸入が進めば、 第2四半期で基準数量を超えることもあり得る。 過去2年
の経験を生かした秩序ある輸入が行われることを期待する。

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