◎地域便り


社団法人宮古下閉伊肉牛振興公社設立

岩手県/西村 信介
 平成9年3月27日、 岩手県の川井村に社団法人宮古下閉伊肉牛振興公社が設立
された。 

 当地域では、 広大な山間地草資源を活用した肉用牛生産が農業の基幹となって
おり、 産地間競争に対応できる肉用牛生産体制が求められている。 こうした背景
を踏まえ、 近隣5市町村、 農業協同組合等、 消費者団体が会員となり公益法人と
して設立された。 

 同公社は、 地域畜産の主要部分を占めている日本短角種を中心とした事業展開
により、 畜産振興を通じて地域の活性化を図ることを目的としている。 公共牧場
の一元管理による牧場経営の効率化及び利用者へのサービス向上、 肥育技術の開
発・研究及び実証展示による地域内一貫生産体制の確立、 肉用牛農家の飼養技術
及び衛生管理技術の向上を図るための研修会の開催、 耕種部門との連携により堆 
(たい) きゅう肥の調整機能が主な事業内容となっている。 

 公社が設立されて日も浅く、 各事業に対する取り組みは始まったばかりではあ
るが、 本県の肉牛振興上の重要課題となっている公共牧場の再編統合を平成10年
度実施に向けて、 検討していくこととしている。 

 また、 肥育部門についても本県の特産である日本短角種約300頭で飼養開始さ
れ、 産直提携先であるコープぐんま等に供給する予定となっている。 

 今後は、 関係機関との強調により、 事業効果が上がり地域畜産の振興に貢献す
るものと期待されている。 


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